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AI

2026.07.20 08:58

AIショッピングが変える売り場、変えない売り場

stock.adobe.com

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AIはすでに買い物客の購買プロセス(ショッパー・ジャーニー)を再構築しつつある。もはやAIが買い物に影響を与えるかどうかではなく、どこで最も重要になるかが焦点だ。この違いは、小売企業やブランドにとって重要な意味を持つ。

ユーロモニター・インターナショナル(Euromonitor International)のデータによると、AI経由の参照トラフィック昨年300%以上増加した。これは重要なシグナルだが、見出しになる数字は物語の一部にすぎない。小売は総体として一律に動くものではない。買い物客はカテゴリーごとに同じ行動を取るわけではないため、AIがすべての売り場を同じように変えることはない。

データが示しているのは、はるかに選択的な現象だ。すなわち、AIは「意思決定の価値」を最も高められる分野で力を発揮する。買い物客が不確実性を減らし、選択肢を絞り込み、あるいは購入への確信を高めるのをAIが支援するとき、その価値は最大になる。

電子商取引(EC)の多くの領域では、AIが果たす役割は小さいかもしれない。一方で、消費者の買い物の仕方を根本的に変える可能性がある領域もある。つまり、投資と適応はカテゴリーごとに極めて具体的である必要がある。

参照トラフィックを追う

まずは、買い物客が買い物に関する疑問についてAIプラットフォームを利用した後、どこにたどり着くかを見てみよう。

日用消費財(FMCG)全体において、AI経由の参照トラフィックはすでに限られたカテゴリーに集中している。ユーロモニター・インターナショナルによる530万人のAIユーザーを対象としたパネル調査によると、ビューティー・パーソナルケアが生成AIによる参照の約45%を占め、コンシューマーヘルス(健康関連商品)がさらに28%を占めている。スナックやペットケアなど、その他多くのカテゴリーは1桁台前半にとどまっている。

この差は重要だ。AIショッピングが単にオンライン普及率に沿って広がっているわけではないことを示しているからだ。もしそうであれば、ペットケアはもっと高いはずである。実際には、参照トラフィックは、買い物客が商品の訴求内容を解釈し、選択肢を比較し、自分の選択に確信を持つための支援を必要とする、高度にデジタル化されたカテゴリーに集中している。

簡単に言えば、AIは買い物の面倒な部分を取り除いてくれる。買い物客自身も、それが生成AIを使う理由だと示している。ユーロモニターの調査では、消費者の3分の1超が、生成AIを利用する最大の理由として、より明確な説明や回答を得るためだと答えた。AIは、かつては労力を要した瞬間、すなわち商品の比較、レビューの確認、訴求内容の評価といった場面を、消費者がより速く通過するのを助ける。

AIが意思決定の価値を高める領域

本質的に、商品の発見は2つの問いに集約される。すなわちこの製品は他と比べてどうなのか。そして自分は正しい選択をしているのか。これらの問いは、比較の必要性と安心感の必要性という2つのニーズに対応している。ブランドが自社のカテゴリーをこれら2つの軸に当てはめてみると、AIがそのカテゴリーに与えうる潜在的影響がより明確になる。

AIの影響を最も受けやすいのは、比較と安心感のニーズがともに高いカテゴリーだ。清涼飲料水や牛乳のような低リスクで習慣的なカテゴリーでは、AIが担うべき意思決定作業はほとんどない。より複雑なカテゴリーでは、AIが労力を削減してくれるため、非常に有用になる。AIは買い物客が訴求内容を整理し、選択肢を絞り込み、判断への確信を高めるのを支援する。

最も影響を受けやすいのは、買い物客が複雑さと結果の重みの両方に直面するカテゴリーである。アンチエイジングのスキンケアはその一例だ。売り場には商品があふれ、製品の訴求内容を評価するのは難しく、価格が高い場合もあり、購入は個人的な結果と密接に結びついている。この文脈では、AIは検討対象を絞り込み、買い物客が判断にたどり着くのを助ける。

可視性は獲得するものであり、保証されるものではない

2つの事実が、この変化の緊急性を浮き彫りにしている。ユーロモニターの消費者調査によると、消費者の78%は、すでに生成AIを通じて新しいブランドを発見したと答えている。第2に、AI上の表示枠は極めて限られている。例えばユーロモニターの調査によると、米国のスキンケアブランドのうち、AI主導のおすすめに何らかの形で表示されるのはわずか10〜15%にすぎない。AIによる発見は二者択一である。ブランドがAIの回答で提示される限られた選択肢に入るか、入らないかだ。

AIによる発見において、可視性は棚での位置やメディア投資によって保証されるわけではない。少なくとも現時点ではそうだ。可視性は、ブランドのデータ、訴求内容、カテゴリー上のシグナルが、AIシステムが解釈できるほど明確に構造化されているかどうかに左右される。成分の透明性と明確な課題解決型メッセージを軸に構築されたブランドが、最も速く伸びている。実際、ユーロモニターの調査では、「皮膚科医テスト済み」というポジショニングだけで、参照シェアが95%上昇することがわかった。AIアルゴリズムは、努力に先立って関連性を評価する。

単一のAI戦略では不十分だ

小売ポートフォリオ全体に対して、単一のAI戦略では不十分である。買い物客が不確実性を減らし、選択肢を比較し、判断に自信を持つための支援をどこで必要としているかに基づき、カテゴリーごとに評価すべきだ。そこにこそ、AIが果たすべき役割が最も明確に存在する。

ブランドにとっての競争上の問いは、単にAIをどう使うかではない。AIが検討対象を形づくり始める瞬間に、ブランドが可視化され、理解可能な存在になっているかどうかである。最もリスクにさらされているブランドは、現在の弱いプレーヤーではないかもしれない。商業的な強さがアルゴリズム上の可視性に自動的につながると考えている、既存の有力ブランドである可能性がある。

forbes.com 原文

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