SHEINの売り場、パリ以外では継続
SGMのフレデリック・メルラン取締役も、自身が「過ち」を犯したことを認めたうえで、フランス国内の他地域にある既存のSHEINの売り場については、長期的な見直しの最中であり、契約期間が満了するまで継続すると明言した。また、BHVの売却について「真摯な人々による実効性ある買収に向けた本物の計画」だったと付け加えた。
一方、SHEINは融和的な姿勢を示し、BHVでの営業期間中に支えてくれた顧客に感謝を述べ、この決定を尊重すると強調した。同社はこのプロジェクトを一時的なものだったと説明し、フランス市場へのコミットメントは変わらないと付け加えた。
欧州の他の商業施設オーナーにとって、BHVの経験は難しい問いを突きつけることになるかもしれない。中国系小売業者が客足を呼び込み、若い消費者を惹きつけることは間違いない。だが同時に、個別の賃貸借契約をはるかに超えて広がる評判上のリスクをもたらす可能性もある。
SHEINの進出後、約100ブランドがBHV Maraisから去った。経営陣はその理由について、このアジア発のブランドへの反発、あるいはITシステムに関連する未払い請求書の問題によるものだと説明している。
逆風にさらされる中国系小売業者
これはまた、欧州における中国系ブランドにとって、より厳しい時期を示すものでもある。今月初め、欧州連合(EU)は域外からの低価格EC輸入品に対し、約3.50ドル(約570円)の手数料を導入した。
一方フランスでは、大量の低価格衣料品を生産する企業に罰金を科すとともに、新たな定義に該当する企業に対して広告やインフルエンサーマーケティングを禁止する法案が可決された。
6月には、SHEINが製品のトレーサビリティ、環境ラベル、配送時間に関する問題をめぐり、総額2600万ドル(約41億7000万円)超の罰金を科された。これにより、このアジアのファッション大手に対してフランスで科された罰金の総額は約2億4000万ドル(約385億円)となった。


