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AI

2026.07.19 08:52

スマートグラスが真に普及するには、まず法人市場を狙え

Adobe Stock

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最近では、どこを見渡してもスマートグラスを着用したセレブだらけのようだ。パーティーでメタのRay-Banを着用したハドソン・ウィリアムズのバイラル動画から、スナップのSpecsのモデルを務めるカイア・ガーバー、さらにはオーディオグラスでメタと提携したカイリー・ジェンナーまで、ハードウェアメーカーは消費者向け市場に大きく注力している。

これまでのところ、その成果はまちまちだ。メタは2025年にスマートグラスを740万台出荷したと報告している。これは決して少ない数字ではないが、スマートウォッチやスマートフォンといったデバイスの販売台数には遠く及ばない。同時に、ソーシャルメディア上ではスマートグラスに対する反発の動きが強まっており、プライバシーや録画の透明性をめぐるメタの失策がそれに拍車をかけていることは間違いない(最新のアップデートにより、メタのグラスはユーザーがプライバシーライトに細工を加えるとカメラが作動しなくなる)。この逆風がメタの方針によるものなのか、あるいはテクノロジー全般に対する反感によるものなのかはまだ定かではないが、スマートグラスが依然として小さな市場に留まり、反発が強まりつつあることは事実だ。

だからこそ、より多くのスマートグラス企業が市場参入への別の道を模索し始める必要がある。幸いなことに、実績のある確実なアプローチが存在する。それは、まず法人(エンタープライズ)向け市場をターゲットにすることだ。パソコンがパーソナルなものになる前は、仕事や教育の現場で使われていた。今日、私たちは皆スマートフォンに夢中だが、その下地を作ったのはパームパイロット(Palm Pilot)やブラックベリー(Blackberry)であり、それらは主に生産性向上のために使用されていた。バーチャルリアリティ(VR)は消費者への普及に苦戦したものの、法人や研修の場では幅広く活用されている。

法人向けや生産性向上のユースケースをターゲットにすることで、スマートグラス企業は規模を拡大して販売と製造を行いながら、消費者への普及に向けた基盤を整えることができる。仕事中の日常生活でスマートグラスを使うことが当たり前になれば、人々はプライベートでの活用方法も考え始めるようになるだろう。その頃にはその形状にも慣れ、オフィスや倉庫だけでなく、いつでも身につけられるようになっているはずだ。

一部の業界、主に産業や倉庫の現場では、長年にわたりスマートグラスが使用されてきた。これまでの主な課題はグラスの形状にあり、機能的ではあってもファッショナブルとは言えなかった。だが幸いなことに、市場に登場しつつある新たな製品群の多くはこの問題を解決している。ユースケースの少なさも課題だったが、AIやより高度なレンズ、そしてコンピューティングパワーの向上により、この問題もまもなく解消されるだろう。現時点で残された唯一の障害は、何をどのように構築すべきかという理解が不足していることだ。

しかし、スマートグラスはほぼすべての業界に好影響をもたらす可能性がある。たとえば、仕事を早く覚える必要があるものの、ディスレクシア(読字障害)があり文字を読むのが苦手なファストフード店の新人の場合を考えてみよう。マニュアルや指示書を何時間もにらみつける代わりに、スマートグラスをかけるだけで、画面に表示される手順に沿って作業を進めることができる。また、働いて貢献したいと思っているものの、移住先の国の言葉を話せない難民の場合はどうだろう。言葉がわからないために働けなかったり、不慣れな仕事をせざるを得なかったりする代わりに、スマートグラスのリアルタイム翻訳機能によって言語の壁を克服できる。さらに、何時間も首を傾けて画面を見つめている医療専門家が、スマートグラスに画像を表示させることで、首や背中への負担を軽減しながら、超音波画像をより鮮明に確認できるようになる。

あるいは、多忙な弁護士がスマートグラスに画面を接続し、完全なプライバシーを保ちながら、どこででも守秘義務のあるコンテンツを閲覧できる様子を想像してみてほしい。調査報道ジャーナリストが、不正や虐待の写真をより簡単に撮影して世界に発信したり、紛争地域にいる個人が、自分自身の視点からその状況を人々に伝えたりすることも可能になる。

こうしたあらゆるユースケースは、スマートグラスを着用し、それを操作することを日常化させ、さらにはスマートグラスならではの日常的なアプリケーションを人々が考案するきっかけとなる。現在、スマートグラス向けのコンテンツの大部分は、スマートフォンのアプリを単に別のディスプレイに移植したものにすぎない。それ自体は決して悪いことではなく、初期のエコシステムを構築する上では役立つ。しかし、そう遠くない将来に、顔に装着するデバイスという形状なしには決して存在し得なかった、スマートグラス界の「Uber」のような画期的なアプリケーションが登場するはずだ。

すでに一部のメーカーは、この分野への進出を開始している。グーグルはエクスリアル(XReal)と提携して「Aura」を開発した。また、ヴィチュアー(Viture)は医療や研究向けの製品を発売し、スナップは法人部門を立ち上げている。メタやその他の企業も、長期的な成功と普及を目指すのであれば、この方向性を推進すべきだ。

forbes.com 原文

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