【重要】会員機能一時停止とサイトメンテナンスのお知らせ

マーケット

2026.07.19 07:00

2026年上半期、最も好調だったコモディティーはリチウム EV減速を補う新たな「需要の柱」が出現

stock.adobe.com

熱心な読者の方であれば、筆者がAI革命での銅の役割について繰り返し強調してきたことをご存じだろう。それを裏づける調査結果はますます充実している。

advertisement

バンク・オブ・アメリカによれば、AIインフラでは設備容量1メガワットあたり金属が60~75トン必要になる。大半は電力設備や冷却システム向けであり、電力関連機器のリードタイムは3~5年に延びている。調査会社ウッド・マッケンジーは、電力網の増強や送電設備まで含めて計算すると、金属の総需要はデータセンター自体について想定される量の3~4倍に達すると分析している。つまり、AIインフラ拡大のボトルネックになっているのはデータセンター自体というよりも、むしろ電力網だということだ。

金は健全な調整局面

2025年に64%値上がりし、1979年以来の高いパフォーマンスを見せた金は、その勢いを引き継いで2026年を迎えた。1月、金価格は一時1トロイオンス5500ドルを突破した。しかしその後、利益確定売りやイラン情勢による混乱を受けて下落し、6月下旬には4000ドルを割り込んだ。その結果、上半期では7%超の下落となった。銀(シルバー)価格は18%超下げ、昨年の主役だったプラチナとパラジウムはランキング最下位に沈んだ。

筆者は、こうした下落は長期的な強気相場の終わりではなく、調整局面のひとつだと判断している。実のところ、調整後でも金価格は1年前と比べて25%ほど高く、銀価格は約70%高い水準にある。

advertisement

相場を支える構造的な要因は何も変わっていない。世界各国・地域の中央銀行2025年に金を合計で863トン購入し、年間鉱山生産量のおよそ4分の1を吸収した。また、自国の中央銀行が向こう1年間に金準備を積み増すと予想する中銀当局者の数は過去最多に達している。2022年に米国とその同盟諸国がロシアの外貨準備資産を凍結して以降、「脱ドル化」は理論ではなく政策になった。この流れは変わっていない。

季節要因も強気派に味方する。過去20年を見ると、7月は金にとって年間で2番目に好調な月であり、平均上昇率は1.5%、リターンがプラスになる確率は65%となっている。最も好調なのは8月だ。

次ページ > 商品市場の性質を踏まえて投資戦略を考える

翻訳・編集=江戸伸禎

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事