中国版「Mythos(ミュトス)」の瞬間が近づいている。
Anthropic(アンソロピック)は4月、主要なOSとウェブブラウザーでゼロデイ脆弱性を発見し、悪用コードまで作成できる「Claude Mythos Preview」を発表した。同社によると、このモデルは数千件の高・重大度脆弱性も発見している。米国時間2026年6月9日には、その後継となる「Claude Mythos 5」が発表された。
これに続き、中国のAIスタートアップZhipu AI(ブランド名:Z.ai)は6月16日、オープンウェイトモデル「GLM-5.2」を公開した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、このモデルは一部のサイバーセキュリティ分野でMythosに匹敵する性能を示したという。
GLM-5.2は、長い工程を要するタスクやAIコーディングにおける性能によって、サイバーセキュリティ研究者の注目を集めている。実際、あるテストでは脆弱性発見タスクでClaude(クロード) Codeを上回った。
6月24日には、奇虎360としても知られる中国のサイバーセキュリティ企業360安全科技(360 Security Technology)が、「Tulongfeng(屠龍豊)」を発表した。複数のAIエージェントを協調させてソフトウェアの脆弱性を自動的に発見するシステムだ(編注:オープンモデルというわけではない)。創業者の周鴻禕(ジョウ・ホンイー)はこれを「中国版Mythos」と位置づけている。
とはいえ、GLM-5.2やTulongfengのようなツールがMythosの推論能力や攻撃能力に近づいたことを示す証拠は乏しい。それでも、その日は近づいている。例えば、自律型攻撃的セキュリティプラットフォームXBOWの研究者は、GLM-5.2はMythosを上回らなかったものの、低価格ながら「十分使える」攻撃能力を備えており、サイバー攻撃の手法や規模を変え得ると評価した。



