本作は批評家からの評価も高い
映画批評家たちは『オデュッセイア』を今年最高の映画の1つと絶賛しており、海外レビューサイトのRotten Tomatoesでは298人の批評家レビューに基づく支持率が96%と、極めて高いスコアを記録している。アカデミー賞作品賞を受賞した『オッペンハイマー』のスコア(93%)も上回った。米ラジオ放送のNPRは、『オデュッセイア』を「クリストファー・ノーランにしか作り得ない超大作」と称え、同監督が「ハリウッドの巨額の予算を投じ、圧倒的なスケールと壮大さで」本作を作り上げたと評した。ニューヨーク・タイムズも、本作を「あらゆる意味での古典であり、映画という芸術を揺るぎなく肯定する、純粋な映画作品」と絶賛している。
製作・宣伝費は計約607億5000万円、黒字化のハードルは高い
バラエティ誌によると、『オデュッセイア』には2億5000万ドル(約405億円)の製作予算と1億2500万ドル(約202億5000万円)のマーケティング費用が投じられており、その総コストは3億7500万ドル(約607億5000万円)に上る。そのため、この作品が利益を上げるためのハードルは極めて高い。しかし、同作はチケットの売り上げ記録を次々と塗り替えており、熱狂的なファンの声に応えるために用意された異例の午前3時の上映回を含め、多くの回が満席となっていることから、その大ヒットは確実視されている。
史上最も成功した映画監督の1人であるノーランは、『バットマン ビギンズ』を1作目とする『ダークナイト』シリーズ3作品や『インセプション』など興行的な大ヒット作を数多く手がけてきた実績があり、その累計興行収入は60億ドル(約9720億円)を超える。
誤った情報を基にしたマスクの反ウォーク攻撃、批評家は一蹴
一方、世界一の富豪であるイーロン・マスクは、ノーラン監督が黒人女優のルピタ・ニョンゴやトランスジェンダー俳優のエリオット・ペイジなど多様なキャストを起用したことについて、「ギリシャ人に対する人種差別だ」と激しく批判した。マスクは『オデュッセイア』について頻繁に投稿しているが、その一部には誤った情報が多数含まれている。批評家たちの多くは、マスクによるこうしたアンチ・ウォーク的な批判を大方退けており、地方紙アリゾナ・リパブリックの批評家は、こうしたマスクの発言を「人種差別的で醜い」ものだとしている。


