「ソリッドゴールド」が本当に意味すること
多くの購入者は「ソリッドゴールド」とあれば純金製を意味するものと考える。しかし、腕時計業界ではそうではない。純金は24カラット(24金)だが、現代のほとんどすべての「ソリッドゴールド製」高級腕時計は、18カラットの金(18金)で作られている。「ソリッドゴールド」という言葉は、ケースやブレスレット(および留め金やベゼルなどその他のパーツ)の構造を指すもの(つまり、金メッキや金張りではないということ)であり、金の純度が100%であるということを意味するわけではない。
18カラットの金は、75%の純金に、合計25%分の銅や銀、パラジウムなどを配合した金合金である。24カラットの純金は、柔らかすぎて日常的に着用する腕時計には適さない。合金にすることで、強度や耐久性が向上し、傷がつきにくくなるほか、含有する金属によって様々ない色合いを作り出すこともできる。
腕時計のイエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールドは、いずれも一般的には18金だ。違いは金に混ぜる金属によるもので、銅の含有量を増やすと赤みのあるローズゴールドになり、銀やパラジウムを加えると銀白色のホワイトゴールドになる。
腕時計には実際にどれだけの金が使われているのか?
それを確かめる1つの方法は、腕時計の総重量から、ムーブメントや風防(ガラス)、文字盤や針など、金で作られていないその他の機械的部品を合計した推定重量を差し引くことだ。
そしてもう1つの方法は、ある腕時計の18金モデルと、それ以外の部分はすべて同一のステンレス製モデルを比較することだ。金はステンレスよりもはるかに比重が高いため、18金モデルのほうがステンレス製モデルより重い。その重量差の大半は、金のケースとブレスレットによるものだ。
これらの方法を用いると、ロレックス、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタン、パテック・フィリップなどの有名ブランドが販売しているほとんどの主要なスポーツウォッチの18金モデルには、約130~170グラムの18金が使われていることが推測できる。
現在の金の価格が1オンスあたり4150ドル(約67万4000円)として計算すると、純金としての価格はおよそ1万3500ドルから1万7200ドル(約219〜279万円)に相当する。これは、かなりの金額分の金が含まれているということではあるが、購入者が最終的に支払う腕時計の価格のほんの一部でしかない。


