経済・社会

2026.07.21 12:00

持ち家も終身雇用も無理な現実、Z世代が模索する新しい大人のカタチ

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かつて「大人」の定義は確固たるもの(ソリッド)だったが、今やそれは流動的なもの(リキッド)へと変化した。長期雇用、マイホームの所有、家庭の形成、そして地域コミュニティといった、従来の「大人」の指標は変化している。

一貫した人生やアイデンティティを構築する責任は、上の世代が頼りにしてきたような「足場」がないまま、すべて個人へと重くのしかかっている。ポーランド出身で英国を拠点に活動した社会学者ジグムント・バウマンの概念を拡張するならば、「液状化した現代の生活において、永続的な絆は存在しない。一時的に結ばれる絆も、いつでも解けるように緩く結ばれなければならない」のである。

今日の「大人」にも同じことが言える。現代における大人を理解する上で、現在5つの次元が存在する。

流動的なアイデンティティ

歴史的に見れば、アイデンティティは自ら構築するものではなく、受け継ぐものだった。1970年代まで、英国のヨークシャー地方では、父親と同じ炭鉱で働くのが当たり前だった。インドの一部の地域では、カースト制度によって出生前から社会的地位や結婚の相手、職業が決定される。何世紀にもわたり、社会規範は女性を家庭の領域に閉じ込め、妻・母親・主婦としての役割を第一に求めていた。少し前まで、人間は「自分は何者なのか」という問いに答える必要はなかった。それは、家族や地域、宗教、階級、性別、職業、民族によって、あらかじめ決められていたからだ。

1900年には世界人口のわずか0.2%だった無宗教者の割合は、現在では約24%に達しており、先進国を中心に急速な変化が進んでいる。かつて組織化された宗教は、私たちが何者であり、人生の意味とは何かという共通の物語を提供していた。また、1950年には30%未満だった世界の都市人口の割合は、今日では58%を超えている。農村のコミュニティはより強い絆を形成し、高い相互依存関係を示すものだ。

経済協力開発機構(OECD)のデータによると、製造業の衰退に伴い、労働組合の加入率は1985年の30%から15%へと半減した。かつてアイデンティティを方向づけ、固定していた制度や組織は、徐々に解体されていったのだ。アイデンティティはもはや継承されるものではなく、私たちが継続的に構築し、表現し、更新していくものになった。そして、ブランドがアイデンティティの形成、表現、帰属のための主要なツールとなっている。

流動的な土台

液状化する大人の背景にある、最大でありながら最も議論されることの少ない要因は、住宅コストの上昇だ。英国の平均住宅価格は、1990年代には平均年収の3.5倍だったが、現在では8倍にまで跳ね上がった。英紙『ガーディアン(The Guardian)』によると、米国においても、1990年代には世帯年収の3倍強だった住宅価格の中央値が、現在は5倍に上昇している。

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