経済・社会

2026.07.21 12:00

持ち家も終身雇用も無理な現実、Z世代が模索する新しい大人のカタチ

stock.adobe.com

この予測が現実になるかどうかは時が経てばわかることだが、若者たちはすでにAIに対して反発の動きを見せている。最近の大学の卒業式では、AIに対する激しいブーイングが飛び交った。生成AIプラットフォームを開発するWriterの調査によると、Z世代の労働者の44%が、反発の意思表示として勤務先でのAI導入を「何らかの形で抵抗したことがある」と回答している。AI導入に対する反発は現実のものであり、拡大している。これは奇妙な現象に思える。なぜなら歴史的に、インターネットからSNS、スマートフォンに至るまで、新しいテクノロジーを最初に受け入れてきたのは常に若者だったからだ。

advertisement

仕事が流動化するにつれて、若者たちは意味、アイデンティティ、帰属意識を別の場所に求めるようになっている。

流動的な人間関係

おそらく、現代の大人における最も顕著な特徴は、人間関係の流動化だろう。インターネット以前、人間関係は地理的な近接性に基づいていた。つまり、対面でのやり取りが基本だった。言い換えれば、関係性は強固(ソリッド)だった。近所でばったり出くわすような相手との関係を、突然音信不通になる(ゴースティング)ことはずっと難しかった。

今日、人間関係はよりルーツを失い、アプリや画面、アルゴリズムを介したものになっている。1995年以前は、オンラインで出会ったカップルの割合は0%だった。それが2017年までには39%に達し、友人、仕事、家族の紹介を抑えて、最も一般的な出会いの方法の1つとなった。

advertisement

同時に、住宅価格の高騰、女性の進学率やキャリアの向上、個人主義の台頭なども手伝って、若者の結婚年齢は遅くなり、子供の数は減り、過去の世代よりも1人で過ごす時間が増えている。

流動的な人間関係の最もわかりやすい現れが、「シチュエーションシップ(situationships)」、すなわち明確な定義や約束のない曖昧な恋愛関係だ。これは流動的な関係性の結果であって、原因ではない。マッチングアプリは、コミットする必要のない無限の選択肢を提供する。「病めるときも健やかなるときも」という誓いは、「とりあえず様子を見よう」に取って代わられた。

次ページ > 関係性は人間に限定されなくなっている

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事