2026年後半、テスラ株が下落する可能性がある理由
TIKRのアナリストによると、テスラ株が2026年後半に急落しかねない理由は、投資家が1兆6000億ドル(約259.2兆円)という企業価値の高さに気づき始めている点にある。
テスラは、ロボタクシー、完全自動運転の電気自動車(EV)、ヒューマノイドロボット「オプティマス」といった新規かつ未実証の市場機会に250億ドル(約4.5兆円)の設備投資を賭けている。それにもかかわらず、これら事業はまだ意味のある収益をまだ生み出していない。そんな企業に1兆6000億ドル(約260兆円)もの価値を付けるのは高すぎるというわけだ。
比較的明るい材料の1つは、2025年の売上高の13%を占めたエネルギー事業だ。同部門の2025年売上高は26.6%増の128億ドル(約2兆800億円)に達した。粗利益率も30%近くを記録した。
しかし、利益率への圧力は消えていない。Battery Tech Networkによると、テスラは「低価格競合、政策の不確実性、関税の影響」により利益率が悪化していることも認めているという。
高い株価評価
テスラの株価評価は、自動車・部品業界平均の約15倍という水準にある。7月10日時点で株価は約408ドル、時価総額は1兆6000億ドル(約259.2兆円)で、テスラのPERは373倍だった。予想PERも約192倍に達しており、自動車・部品業界の予想PER中央値である約13倍の14.7倍に相当する。
EV事業でシェアを失うテスラ
テスラは中核のEV市場でシェアを失っている。Cox Automotiveによれば、テスラの米国EV市場シェアは2019年の約80%から、2025年通年で約43.9%に低下し、年間シェアが初めて50%の閾値を割り込んだ。ただし、2026年7月時点ではシェア喪失は下げ止まりの兆しを見せているという。
2012年にはEVモデルは20車種にも満たなかったが、2026年には100車種を大きく上回った。Canary Mediaによると、テスラのシェア喪失の大きな要因の1つは、2024年後半から2025年を通じて世界EV首位に立った中国のBYDだ。テスラのシェアを削るその他の要因には、補助金の変化やハイブリッド車需要の増加がある。
先行き不透明な新事業への賭け
テスラは自律走行およびロボティクスプロジェクトについて個別の売上区分を公表しておらず、意味のある収益もまだ生み出していない。Electrekによれば、専用ロボタクシー車両の投入は少なくとも2027年まで期待できないという。
マスクはロボタクシーに関する約束を果たせていない。例えば、マスクは2019年4月22日、1年以内に「100万台超のロボタクシー」を路上に走らせると述べたが、期限までに1台も実現しなかった。Electrekによれば、2026年5月時点でテスラは路上のロボタクシー20台と、その目標のわずか0.002%にとどまっている。


