デイジー・ホールマンは、Anthropic(アンソロピック)のClaude Codeチームで働いている。ロンドンで開催されたAnthropicの「Code with Claude」カンファレンスにおける彼女のセッションで、彼女は会場に集まったエンジニアたちに1つの指示を出した。
自分自身のコピー(分身)を作れ。「現時点でソフトウェアエンジニアとしてのあなたの仕事は、自分の小さなクローンをつくり、多数のエージェントにまたがって能力と仕事量を拡張することだ」と彼女は語った。
業務のボトルネックに悩む起業家の多くは、1つの脳で多くのことを処理しようとしている。メッセージに返信し、問題を解決し、アウトプットをチェックする。そして、なぜ予定表がいつまでも埋まったままなのかと不思議に思う。Claudeは、その負担の大部分を引き受けることができる。同僚のように動かせるはずのClaudeを、単なるチャットボットのように使ってしまっているのだ。ホールマンのセッションは、そのやり方をどう変えるべきかを示している。
Claudeに自分の仕事をより多く任せる方法
1. 自分と同じアクセス権を与える
初期状態では、Claudeが見ているものは人間が見ているもののほんの一部にすぎない。「Claudeがあなたにできることのすべてをできなければ、あなたと一緒に仕事をすることはできない」とホールマンは指摘する。意思決定は、Slackのスレッドやメールのやり取り、共有ドキュメント、ダッシュボードの中に存在する。Claudeをそのうちの1つだけに接続し、残りを放置しておけば、Claudeは共有されていない部分を推測するしかなくなってしまう。
ホールマンはシンプルなテストを行っている。丸1日、Claudeから離れずに仕事をしてみるのだ。「別のツールに手を伸ばさなければならないたび、何か別の画面にウインドウを切り替えてClaudeにコピー&ペーストしなければならないたびに、それはClaudeに欠けているものだ」と彼女は語った。それぞれの不足点を書き出し、Claudeをそれらの情報源に接続する。「すべての接続を完了するまで、そのギャップがどれほど大きいかには気づけないものだ」
2. タスクの背景にある「理由」を渡す
Claudeは、タスクの背景にある理由を知っていると、より良いアウトプットを生成する。社内会議の後、ホールマンは会議のメモをそのままClaudeに入力する。「会議のすぐ後に会議メモをClaudeに入力し、『この会議からすぐに取り組める手軽なタスク(low-hanging fruit)はありますか?』と尋ねる。すると、1回の会議につき2、3個のPR(プルリクエスト)が得られる」と彼女は語る。PRとは、完成した変更点をまとめて製品に反映できる状態にしたものだ。
自身の通話でも同じことをしてみよう。会話の書き起こしやメモをClaudeに投入し、会話の記憶が新しいうちに何を実行できるかを尋ねる。言及し忘れた制約、クライアントが特定の方法を望む理由、Claudeには見えない経緯。そうしたすべてが、より良い結果につながる。



