市場が下落する局面でオラクル株が過去にどう動いたかを振り返ると、大きく下げたあと、元の水準に戻るまで長い時間がかかるという一貫した傾向が浮かび上がる。これは、すべての投資家が知っておくべき事実だ。
オラクル(ティッカー:ORCL)の株価は米国時間7月13日に6.5%、翌14日にもさらに2.7%下落した。この急落を受けて、すべての投資家は「この株はどこまで下がりうるのか」という本質的な問いに向き合わざるを得なくなっている。
オラクルは、世界中の企業のAI運用を支える重要なデータベースやクラウド基盤を提供するソフトウェアの巨人だ。市場は今、この会社について2つの材料を天秤にかけている。一方には、1四半期だけで670億ドル(約10.85兆円。1ドル=162円換算)の新規AIインフラ契約を獲得したという目覚ましい成長シナリオがある。他方には、2027会計年度に約700億ドル(約11.34兆円)の純現金支出を見込む、同じく巨額の投資計画がある。こうした状況だからこそ、「下値余地はどこまであるのか」という問いがいっそう重みを増しているのだ。
とはいえ、この2日間の下落そのものは、あくまで前触れにすぎない。投資家にとって本当に重要なのは、本格的な市場全体の危機が訪れたとき、この株がどう動くのかを見極めることだ。その点について、過去のデータは明確で一貫した答えを示している。つまり、問うべきは「下がるかどうか」ではない。「どこまで下がるのか。下げはどれだけ続くのか。そして、その期間を自分は耐え抜けるのか」である。
2008年の世界金融危機では40%下落
オラクルはこれまで15回の市場混乱をくぐり抜けてきた。その間の平均下落率は18%で、同時期のS&P500種株価指数の16%をやや上回る。しかし、平均値だけを見ていると、極端なケースで投資家が味わう本当の痛みは見えてこない。実際、最も深刻だった2008〜2009年の世界金融危機の局面では、株価は40%下落した。さらに、2025年の市場混乱では32%、2022年の下落相場でも30%と、大きく値を下げている。つまり、市場が本格的に崩れるとき、オラクル株もそれに連動して下落してきたのであり、しかもその下げ幅は大きくなりがちなのだ。



