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2026.07.16 09:21

ロボタクシーの「ドライバー不在」演出、そのごまかしをやめるべき理由

Adobe Stock

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自動運転車の開発チームが、人間の常時関与を必要としない「完全監視なしの自動運転車両」という最終目標に向けて前進する過程には、多くの段階が存在する。一般的に「大きなマイルストーン」は、車両から人間を排除すること、すなわち「ドライバーの不在」と描かれがちだ。それは重要なことではあるが、後から訪れる真に大きなマイルストーンではない。しかし一部の企業は、進捗をアピールしようと、車内監視員を従来の運転席から別のシートへと移動させることで、PR用のマイルストーンを演出している。これはまやかしであり、行うべきではない。その理由を以下で説明する。

真の大きなマイルストーンは、人間による常時監視の終了である。これは、運行時間の大部分、最終的にはそのほとんどにおいて、車両が人間の監視員の目なしで走行することを意味する。珍しい状況に遭遇した場合には、遠隔のサポートセンターに指示を仰ぐことができるが、それは通常、停車中に行われ、かつごくたまに発生する程度だ。

これが大きなマイルストーンである理由は、1時間の走行につき1時間分(実際にはそれ以上)の人件費を必要とせず、ようやく事業を拡大(スケール)できる車両が手に入るからだ。すべてのチームは、車内から監視員を初めて排除する際、依然として従業員にデータネットワークを介して車両の運行を遠隔監視させている。その従業員はさまざまな形での「緊急停止」を指示することができ、通常は路肩への退避など、いわゆる「最小リスク状態」への移行を命令する。一般的ではないものの、遠隔用のステアリングやペダルを備え、運転席に座る従業員と同じように遠隔運転を行うことも可能だが、コンピュータネットワークの制限により、その効果はやや劣る(これが不可能だと考える人もいるが、一部のチームは可能であることを証明している)。

車両に運行中止を指示した後、遠隔のオペレーターは通常、車両から支援要請があった際に行うものと同様の「遠隔支援」機能(次にすべき行動へのアドバイスや、走行を続けるための経由地の指定など)を実行できる。

すべての企業がこの方法をとるのは、そうしなければ無謀だからだ。車内に誰もいない状態で初めて車両を送り出す際、ただ無事に戻ってくることを願いながら、その挙動を監視しないわけがない。当初は車両台数も少ないため、人間が常時監視するコストは低く、「安全ドライバー」の段階で車内に同乗していた頃と同程度である。安全ドライバーから遠隔監視への移行は、無人の車を目にすることになるため大きな変化に見え、メディアでも頻繁に取り上げられる。一方で、遠隔監視そのものが終了する際の報道ははるかに少ないが、これこそが真の大きな出来事なのだ。

Waymo(ウェイモ)とZoox(ズークス)は、いずれも常時遠隔監視を終了したと発表している。ウェイモは数年前、ズークスは昨年だ。中国のロボタクシー事業者もこれを発表している。テスラはまだ発表していない。

遠隔アシスト要員の人数を最終的に減らし、1人で20台程度といった相応の台数を担当できるようになることも大きな出来事だと主張する人もいるだろう。それが重要なのは、走行1時間当たりの人間の労働量をようやく最小限に抑えられ、サービスの経済性が機能することを示せるからだ。実際には、人間が1対1で付き、遠隔運転を行う場合でも、経済性は成り立つ。車両が停止中、充電中、あるいは配車リクエストを待っている間は、人間の労働を必要としないからだ。それは時間の約半分、場合によってはそれ以上を占めるため、それだけでも価値ある成果である。もっとも、20対1や50対1という大きな成果が不可能であれば、という条件付きではある。

安全ドライバーの移動

ほとんどのテストは、車両に人間を乗せて行われる。この職種をウェイモやグーグルは「安全ドライバー」と呼んでいた。この人物は運転するために乗っているのではない。運転するのは何か不具合が起きたときだけであり、法的には責任を持つドライバーとして、車両を注視し、いつでも介入できるように備えている。システムがまだ単独で走行できるほど安全だと評価されていないため、安全確保のために同乗しているのだ。

数年前、かつてはYandex(ヤンデックス)傘下であったがロシア国外に移転したロボタクシー企業のAVRide(AVライド)は、安全ドライバーを助手席に移すという演出を発表した。「ハンドルの後ろには誰もいない」と同社は宣言し、見た目にはその通りに見える。しかし、自動車教習を受けた10億人もの人々なら、教習指導員が助手席に座ることを知っている。彼らは緊急停止用に自分のブレーキペダルを持つことが多く、必要があれば左腕でハンドルをつかむこともでき、実際にそうする。

この安全運転の仕組みは実際に機能する。この構成で運転する教習生の事故率は、成人の免許保有ドライバーと同程度である。10億回にわたり機能してきた仕組みだ。教習生は運転席に座らなければならないため、当然ながら必要なものでもある。

しかしロボカーにおいては、この移動は2通りに捉えられるが、どちらも好ましくない。

  1. 教習指導員と同様に、同じだけ安全である。そうであれば、この移動はソフトウェアの性能に関するいかなるマイルストーンも示していない。あるいは、
  2. 助手席の安全ドライバーは問題を解決できず、そこに置くことはより危険である。完全に車内から外すための中間段階として、ソフトウェアがそれに対応できることを示している。

同じだけ安全なら意味がなく、行うべきではない。安全性が低いなら、PR以外の機能を果たさないため、なおさら行うべきではない。どちらも適切な選択肢ではない。安全ドライバーを移動しても、遠隔監視の場合のようにコストが削減されるわけではない。乗客用の座席が増えるわけでもない。手動運転に切り替えなければならない場合、車内を移動するか、いったん外に出なければならないため、仕事はやや難しくなる。マイナス面はあるが、「ハンドルの後ろには誰もいない」と言えること以外に利点はない。

これを最初に行ったのはAVライドだが、他社も同様のことをしている。Cruise(クルーズ)は最初の「ドライバーレス走行」でこれを行った。そしてテスラは、2025年6月に無監視のロボタクシーを展開できなかった際、安全ドライバーを「安全モニター」と呼んで、その役割が取り除かれたように聞こえるようにし、この取り組みを大きく取り上げた。テスラが最近公開した、操作系のない最初のCybercab(サイバーキャブ)モデルの動画でも、その人物を「安全モニター」と呼んでいるが、緊急停止の手段がまったくないとすれば驚くべきことだ。もしないのであれば、その人物がそこにいる意味はない。介入後に手動モードで車両を救出運転できないのは事実である。ただし、ゲームコントローラーを取り出すか、テスラが構築したと述べている遠隔運転システムを使う場合は別だ。

欧州の新興ロボタクシープロジェクトのいくつかも、自社の車両を「ドライバーレス」あるいは「ハンドルの後ろには誰もいない」と呼ぼうとするようになっている。地域の法律で車内に人間がいることが求められている場合もあり、その点ではある程度は容認できる。しかし、それもわずかにすぎない。よく見せるためだけに、意図的に安全性を下げる理由はない。

forbes.com 原文

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