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欧州

2026.07.17 07:00

ウクライナ侵攻に伴う制裁下でもロシアから撤退しない国際企業

Getty Images

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2022年2月、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始すると、世界中の国や組織が結束し、この侵略行為に対してどう対処すべきかを協議した。その結果、数十カ国がロシアに対して制裁を発動した。ロシアの政治家や新興財閥オリガルヒの資産は凍結され、同国の複数の銀行が国際的な資金決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除された。同国のエネルギー企業も制裁の対象となった。ロシアの航空会社は欧米諸国から就航禁止措置を受け、1000社を超える外資系企業がロシアから撤退したり同国での事業を停止したりした。

これらの措置が相まって大きな影響をもたらし、ロシアは数十億ドルの損失を被った。世界銀行は、2022年にロシア経済が2.1%縮小したと試算しており、国際社会はこの経済的打撃がウクライナ侵攻の終結を促すことになると期待していた。

ところが、4年以上が経過した今も、ロシアはウクライナへの侵攻を続けている。その理由の1つは、一部の国際企業が依然としてロシアで事業を継続していることにある。これらの企業は現地で従業員を雇用し、製品を販売し、ロシア政府に税金を納めている。こうした活動によって生み出された資金はロシア経済に流入し、制裁下にもかかわらず、同国の市場が持ちこたえる一助となっている。米シンクタンク大西洋評議会は2023年6月、これらの企業がロシア政府に収入をもたらすことで、間接的にウクライナ侵攻への資金提供に加担していると指摘した。

ロシアが侵攻を開始すると、一部の国際企業は直ちに同国での事業を停止した。米マクドナルドや米スターバックスを含む大手食品企業は2022年3月、ロシアでの事業を終了した。ロシア国内で活動する国際企業の動向を調査している米エール大学によると、米飲料品大手コカ・コーラなどの企業は同国での販売を停止し、米シリアル大手ケロッグは事業規模を縮小。米食品大手のゼネラル・ミルズは新規投資を見合わせている。

他の企業も事業を終了または一時停止すると表明したが、実行には時間がかかった。例えば、オランダのビール大手ハイネケンがそうだ。同社は2022年3月、ロシアからの撤退を表明。だが、実際に撤退が完了したのは2023年8月で、同社はロシアのアーネスト・グループに事業を1ユーロ(約186円)で売却し、買収側はグループ内債務約1億ユーロ(約186億円)を引き継いだ。一方、デンマークのビール大手カールスバーグは2024年になるまでロシアから撤退しなかった。同社の事業は、売却計画を発表した後の2023年7月に差し押さえられ、暫定的な管理下に置かれた。その後、ロシア政府はカールスバーグの資産に対する3億2000万ドル(約520億円)の経営陣による買収を承認した。

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翻訳・編集=安藤清香

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