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2026.07.16 09:00

スペースX株、初めて上場時の公開価格135ドル割れ

Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images

Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images

米国時間7月15日、スペースXの株価が初めて上場時の公開価格を下回り、上場来安値を更新した。投資家の間でAI関連銘柄やその市場トレンドに対する警戒感が強まっていることが背景にある。

IPO価格135ドルを割り込んだ水準で推移

東部時間15日午後0時45分頃、スペースXの株価は2.1%下落し、上場時の公開価格135ドルを2ドル近く下回る水準まで落ち込んだ。

同午後1時30分時点では株価はやや持ち直したものの、依然として135ドルの節目を割り込んだ水準で推移している。

スペースXは6月12日、史上最大規模となる新規株式公開(IPO)を実施して850億ドル(約13.8兆円。1ドル=162円換算)以上を調達し、華々しいデビューを飾ったが、現在の株価は上場時の初値から約11%下落している。

インベストペディアによると、今回の急落の一因はAI相場に対する投資家の警戒感にある。一部の専門家は、投資家が将来的な「期待値の織り込み」から脱却し、AIに深く関わる企業の業績実態をより厳格に評価する姿勢にシフトしつつあると指摘している。

ミラー・タバックのチーフ市場ストラテジストであるマシュー・マリーはロイターに対し、スペースXの株価が公開価格を割り込んだことについて、「この銘柄が実体的なファンダメンタルズではなく、誇大広告や投機、バブルによって押し上げられていたという見方を強めるものだ」と語った。

AI関連設備投資は第1四半期だけで約1.24兆円

スペースXの株価が下落する背景には、同社のAI関連支出に対する懸念がある。第1四半期におけるAI部門への投資額は77億ドル(約1.24兆円)に達し、設備投資額全体の約75%を占めた。スペースXは今年2月に同じくイーロン・マスクが率いるAI企業のスペースXAI(旧xAI)を全株式交換方式で買収していた。

マスクの純資産も上場直後のピークから大幅減

フォーブスは、15日時点におけるマスクの資産総額を8568億ドル(約138.8兆円)と試算している。マスクは全株式の38%を保有するスペースXの上場によって史上初の「トリリオネア(資産総額1兆ドル[約162兆円]超えの富豪)」の称号を手にしたが、現在の資産額はその上場直後に記録したピークの1兆4500億ドル(約234.9兆円)から大幅に減少している。

8割のアナリストが「買い」または「オーバーウェイト」

アクシオスがファクトセットのデータとして伝えたところによると、アナリストによる同社株の目標株価の平均値は約247ドルだ。また、分析対象となった21人のアナリストのうち80%がスペースXに対し「買い」または「オーバーウェイト」を推奨している。スペースXの強気派は、マスクが掲げる同社のビジョンを実現するためには、今後数年間にわたる巨額の投資は必要不可欠だと主張している。

スペースXAI(旧xAI)合併後、資産の多くをAI開発へ

スペースXAI(旧xAI)との合併前には宇宙開発を主たる事業としていたスペースXは現在、その資産の多くをAI開発に振り向けている。証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、同社は獲得可能な最大市場規模(TAM)を28兆5000億ドル(約4623兆円)と見込んでおり、そのうち26兆5000億ドル(約4293兆円)がAI関連で構成されている。

マスクはスペースXを「軌道上データセンター」を最初期に展開できる企業だと位置付けており、急増するAIインフラにおけるエネルギーのボトルネックに関する問題をそれによって解決できると主張している。スペースXはSECへの提出書類の中で、このデータセンターを早ければ2028年にも展開できると説明した。同社はまた、グーグル、アンソロピック、エヌビディアとそれぞれ数百億ドル(数兆円)規模のAI関連契約を結んでおり、エヌビディアからは顧客向けの計算インフラを提供するためのハードウェアを購入している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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