ウクライナの典型的な戦闘用UGVのひとつであるDevDroid(デブドロイド)製「Droid(ドロイド)TW 12.7」は、四輪バイクほどの大きさで、遠隔制御の旋回式台座に12.7mm機関銃を搭載している。価格は制御装置込みで3万ドル(約490万円)程度とされる。時速6.5kmほどで走行し、運用にあたってはドローンを活用した経路選定がきわめて重要になる。UGVは障害物にぶつかると立ち往生したり、横転したりしやすいからだ。作戦の実施時もドローンが監視し、ドローンの操縦士は障害物や敵目標に関する情報をUGVの操縦士に伝えるほか、上空からの映像をリアルタイムで共有する場合もある。
ウクライナ陸軍第3独立強襲旅団の部隊指揮官ミコラ・ジンケビッチは、Droidが最前線の陣地を45日間確保し、単独でロシア軍部隊を撃退したと主張している。その陣地に兵士は配置されていなかった。ただ、ロボットは充電と弾薬補給のため、定期的に戻ってきていたという。
Robotic warfare.
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) December 22, 2025
For 45 days straight, a ground drone from Ukraine’s 3rd Assault Brigade held the line instead of infantry, suppressing movements with machine gun fire. Operated remotely from cover, the DevDroid TW 12.7 kept the position secure without a single loss. pic.twitter.com/O3wYbtueVl
UGVは攻勢作戦にも投入できる。ウクライナ軍は2024年、UGVとドローンを組み合わせた世界初の無人突撃作戦を行った。作戦は成功したが、UGV2台が立ち往生したと報告されている。
戦闘面でUGVが担う役割をさらに拡大していくことも計画されている。ウクライナ陸軍第3軍団のアンドリー・ビレツィキー司令官は、2026年末までに最前線の歩兵の3分の1をUGVに置き換えたい意向を示している。
機械は人間に代わって戦うとしても、単独で戦うわけではない。最近公開された動画からは、「遠隔諸兵科連合」とでも呼ぶべき戦術が洗練されてきていることがうかがえる。UGVはそこで、偵察ドローン、爆撃ドローン、FPV(一人称視点)攻撃ドローンと連携して行動している。UGVは前進して敵に反撃を強い、それによって潜伏位置を暴露させ、それから敵の退路を遮断する。その間、ドローンは精密攻撃を加え、敵陣地を撃破していく。
More Ukrainian robotic combined warfare, as UGVs and FPV drones team up to assault a Russian position. https://t.co/vwt65R18N1 pic.twitter.com/vGMSV90gil
— Roy🇨🇦 (@GrandpaRoy2) July 14, 2026
“有袋ドローン”の進化
あるドローンが別のドローンを抱えて運ぶ“有袋ドローン”というコンセンプトは、この戦争で重要な新しい能力として登場した。こうしたシステムのいくつかは、FPVドローンの航続距離という制約を克服するために考案されたものだ。比較的大型のドローンやUGV、USVにFPVドローンを搭載し、目標近くまで運び込んでから発進させるという、空、陸、海で“ミニ空母”のような役割を果たす。米海軍も過去にこうしたプロジェクトを数多く実験している。


