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欧州

2026.07.16 07:30

温暖化が急速に進む欧州、冷房を巡って「文化論争」が勃発

フランス・パリのトロカデロ庭園の噴水で涼を取る人々。2026年6月20日撮影(Mustafa Yalcin/Anadolu via Getty Images)

世界の他の地域に比べ、欧州では冷房の普及率が低いが、専門家は熱中症による死者数を効果的に減らすことができる解決策だと考えている。しかし、欧州では依然として冷房に対する意見が分かれており、非効率的で気候変動を悪化させるだけだと批判する声もある。冷房は暑さをしのぐ上で即効性のある解決策ではあるが、暖かい空気を屋外に排出するため、都市の気温を上昇させる可能性もある。また、冷房は世界の温室効果ガス排出量の4%を占めている。これは航空機による排出量と同程度であり、冷房は温室効果ガス排出の原因であると同時に解決策でもあると言える。

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この矛盾は、西欧諸国で論争の種となっている。フランスでは、左派と右派の政治家が冷房を巡る問題をそれぞれの政策課題の一部として捉え、本格的な文化論争に発展している。左派として知られるパリのエマニュエル・グレゴワール市長は、冷房に関する米国の立場を批判し、気候変動の主因となっている同国は無責任であり、模範にはなり得ないと糾弾した。これに対し、フランスの極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン前党首は、解決策があるにもかかわらず人々が暑さで命を落とすのは「ばかげている」と一蹴。次期大統領選挙で自身が当選すれば、冷房導入計画を実施すると誓った。

解決策はあるのか?

気候変動の進行に伴い、学校、病院、公共交通機関などでは合理的な解決策が求められ、欧州でも冷房の普及が進むだろう。だが、馴染みのなさや環境への懸念といった、欧州の一部の人々が冷房技術に対して抱く抵抗感は、代替的な冷却方法への支持へと転換される可能性がある。これには、太陽光発電を利用した公共の空調区域など、能動的な冷却でありながらエネルギー消費を抑えた設備に加え、樹木や建造物による日陰、水の活用、反射性のある明るい色の壁面、換気の良い空間などを取り入れた受動的な冷却法などが含まれる。

欧州で普及しつつあるヒートポンプ技術も、水冷式ビームや除湿冷却システムといったあまり知られていない技術と同様、エネルギー消費を抑えながら空間を冷却することができる。これらの方法はすべて、厳格な環境基準に適合しつつ、エネルギー効率と費用効率に優れた解決策を見出すという、EUの理念に沿ったものだ。

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forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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