長年勤め上げた従業員の4分の3以上が、リストラに遭う直前まで「自分の雇用は安泰だ」と信じ込んでいた。この結果は、少なくとも5年以上勤務した職を失った労働者を対象にCareermindsが最近実施した調査によるものであり、いかに多くのプロフェッショナルが、会社への忠誠心や勤続年数を雇用保障の一種と今なお捉えているかを浮き彫りにしている。しかし、今日の労働市場において、勤続年数は必ずしも組織再編や突然の解雇から労働者を守る盾にはならない。
同調査は、この思い込みによって支払わされる隠れた代償を「忠誠心税(ロイヤリティ・タックス)」と呼んでいる。会社への貢献や勤続年数が自分を守ってくれると思い込んでいた従業員は、履歴書やプロフェッショナルな人脈、求職スキルをおろそかにする傾向が高く、解雇が発生した際の備えが不十分になりがちだった。問題は会社への忠誠心そのものではなく、忠誠心さえあれば雇用の安定が保障されるという思い込みにある。
雇用主への貢献と、自身の長期的なキャリアを守ることは相反するものではない。ここでは、会社への忠誠心がキャリアのリスクを生み出す7つの要因と、職場で「忠誠心税」を支払うのを避ける方法を紹介する。
1. 雇用が安泰だという「思い込みの安心感」を生む
調査によると、勤続年数の長い従業員の76%が、解雇される前は自分の仕事が「安全」または「非常に安全」であると信じており、ほぼ同割合の従業員が、勤続年数によって人員削減から守られると考えていた。多くの労働者にとって、その思い込みは理解できるものだ。従来の忠誠心に対する考え方では、献身的な姿勢と優れた業績がある程度の安定をもたらすとされていたからだ。
しかし、解雇は勤続年数だけでなく、ビジネスの優先順位、組織再編、経済的な圧力によって引き起こされることが多い。忠誠心には今でも価値があるが、長期勤続者はそれを雇用の安定を得るための戦略ではなく、プロフェッショナルとしての価値観として捉えるべきだ。安定していると感じているときでも、変化に備えておくことが、キャリアを守る最善の方法の一つである。
2. 外部の機会を無視してしまう
調査では、勤続年数の長い従業員の58%が、自分の仕事は安全だと信じていたために、解雇される前に外部からの機会を1回以上断っていたことが分かった。現在の役割に落ち着いていると、リクルーターからのメッセージを無視したり、業界のイベントを欠席したり、他の選択肢は後からいつでも探せると考えたりしがちだ。
市場に目を配ることは、不誠実であることや、積極的に転職を考えていることを意味しない。それは、自身の価値を理解し、業界のトレンドを常に把握し、将来役立つ可能性のあるプロフェッショナルな関係を維持することを意味する。最も強固なキャリアは、貢献と現状認識の双方の上に築かれる。



