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リーダーシップ

2026.07.16 17:43

事実か思い込みか──経営層に求められる「組織知能」

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数年前、ある企業の製造部門を率いるクライアントを担当したことがある。これほど多くの問題に一度に対処しなければならなかった人物に、私はいまだかつて出会ったことがない。工場での爆発、贈収賄やスパイ行為、戦争、サプライチェーンの混乱、ストライキ、職場放棄など、ありとあらゆることが起きた。

それでも彼は、自身の仕事に対して驚くほど前向きな姿勢を保ち、こう語っていた。「私は問題が大好きだ。オペレーション部門における私の仕事は、突き詰めれば問題をどう捉え、どう語り、どう解決するかに尽きる」

この言葉に、上級職におけるリーダーシップの本質と、その役割の核心が凝縮されている。シニアリーダーは、問題について考え、語り、解決するために報酬を得ているのであり、持続的な成功にはこの3つの要素すべてが不可欠なのだ。

それでも、ほとんどの組織はこの方程式の2番目と3番目の部分にエネルギーの大半を注いでいる。自身の会社を思い浮かべてほしい。コミュニケーション、コラボレーション、意思決定、実行力を高めるための取り組みには、相当な労力が割かれているだろう。しかし、しばしば欠けているのが、最初の問いを検証する時間である。そもそも、私たちはその問題をどう捉えているのか。

誤った思考が営業組織に数百万ドルの損失をもたらした事例

以前、大幅な値上げの実施を控えていた営業組織と仕事をしたことがある。経済的な合理性は十分にあり、経営陣もこの戦略が必要であることで合意し、展開に向けて綿密な計画が立てられていた。

表向きは従業員たちも同意してうなずいていたが、内心では多くの者がまったく異なることを考えていた。「顧客はそんな金額を払わない」「その価格では売れない」「市場から淘汰されてしまう」といったことだ。

やがて、こうした思い込みは一人歩きを始めた。値上げに対する共通の見解を持つ従業員が増えるにつれ、彼らは戦略自体に疑問を抱き、新しい営業研修やイネーブルメントといった会社の施策が効果を上げるか疑うようになった。当然ながら、彼らは顧客と新たな価格について話し合うことを躊躇し、従来の低い価格をそのまま適用し続けた。ほどなくして経営層にも疑念が広がり、値上げ戦略を縮小する決定が下された。

興味深いのは、チームが値上げに対してそうした考えを抱いていたこと自体ではない。誰一人として、それが単なる「思い込み」であると認識していなかった点だ。彼らはそれを「事実」として受け止めていた。市場シェアを維持・拡大しながら値上げをどう導入できるかという議論は、「これはうまくいかない」というはるかに大きな声にかき消されるほど、ささやかなものだった。

転換点:チームの思考に変化が生まれた瞬間

転機が訪れたのは、ほぼ同一の製品を販売する競合企業がすでに同様の値上げを成功させていたことを、チームが目にしたときだった。顧客は値上げを受け入れ、市場も適応していた。その教訓は誰の目にも明らかだった。問題は価格戦略ではなかった。戦略に対する組織の「捉え方」こそが問題だったのだ。チームの名誉のために言えば、彼らは素早く方向転換した。そして思考が変わった途端、実行力は劇的に向上した。

問題について考えるには、異なる知性が求められる

何十年にもわたって、組織はシニアリーダーを定義する資質として、技術的専門性と専門分野の深さを重視してきた。近年では、心の知能指数(EQ:感情的知性)への投資を強化し、リーダーが自己認識を高め、より強い人間関係を築き、より効果的にコミュニケーションを取れるよう支援してきた。

しかし、リーダーが全社的な役割へと移行するにつれ、もう一つの能力の重要性が増している。それが組織知能(エンタープライズ・インテリジェンス)だ。

組織知能とは、事実と解釈を区別し、議論を形作っている前提を見抜き、不完全な情報の中でも健全な判断を下し、時とともに真実として受け入れられてきた物語や前提に挑む力である。

私が共に仕事をしてきた最も優れたリーダーたちは、卓越した組織知能を発揮していた。彼らは前提が意思決定へと変わる前にそれを見抜くため、他の人が見落とすような可能性に気づくことが多い。

信じるからこそ、見えてくる

組織が直面する問題は今後も複雑さを増し続け、より優れた戦略、より強い実行力、そして状況の変化に適応できるリーダーが求められるだろう。しかし、それらすべてに先立つ、さらに根本的なものがある。問題そのものについて私たちがどう考えるか、である。

古いことわざにこうある。「見てから信じる」。しかし、最も効果的なリーダーは、今日の課題を解決するのは単に異なる行動を取ることではないと理解している。彼らは、私たちが信じていることこそが、何に気づくか、どの機会を追求するか、どのようなリスクを取るか、そしてどのような可能性を想像できるかを形作るのだと理解しているのだ。

forbes.com 原文

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