経営・戦略

2026.07.25 08:30

「AIぐるぐるモデル」で好循環。黒字化の先にあるAIベンダーの「重責」

春田 真|エクサウィザーズ代表取締役社長CEO

AXの流れは不可逆

──一方のAIソリューションサービス事業は、営業利益22.1億円(前期比58.7%増)と高収益化が進んでいる。

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春田:要因は明快で、DXからAXへという顧客ニーズの流れはもう変わらない。一方で、制約はマンパワーだ。長い付き合いの顧客ほど大型の案件を預けようとしてくれるが、当社側の人手が足りず、応えきれない部分があった。だから、今年度だけで150~200人規模の増員を進めている。

人を増やしているのはプロダクト側も同じだ。従量制の課金体系では「使ってもらうこと」自体が売り上げにつながる。そのため、カスタマーサクセスのメンバーが一部、営業の役割を担うようになり始めた。一方の営業のメンバーは、AIを使いながらその場で顧客の希望をふまえたデモを見せるなど、売り方が変わったことで顧客からいい反応をもらえるようになっている。

──エンタープライズ向けAIの領域には、ビッグテックからコンサル、スタートアップまで参入が相次ぐ。勝ち筋をどう描くか。

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春田:今年に入ってからオープンAIもアンソロピックも、米国で大企業向けの導入を支援するパートナー網の整備に相次いで乗り出した。あの動きがすべてを物語っている。自分たちだけでは広がらない、入り込んでサポートする存在が要ると彼ら自身が認めたということだ。そして、入り込む現場の仕事は本当に泥くさい。提携の看板だけで変わる世界ではない。そもそも、今はコーディングエージェントを使えば、似たサービスは翌日にでも出てくる。模倣は前提とすべきだ。

(続きは7月24日発売「Forbes JAPAN 2026年9月号」でご覧ください。)


はるた・まこと◎京都大学法学部卒。住友銀行を経て、ディー・エヌ・エーに入社し上場を主導。大手企業とのJV設立やM&Aを推進。2011年、横浜DeNAベイスターズのオーナーに。16年2月、エクサインテリジェンス(現エクサウィザーズ)設立。23年4月、代表取締役社長に就任。

エクサウィザーズ◎2016年2月、エクサインテリジェンスとして設立。17年10月、デジタルセンセーションとの統合でエクサウィザーズに社名変更。21年12月に東証グロース上場。26年3月時点の連結従業員数は624人(正社員)。26年3月期連結業績は売上高が前年比22.3%増の119.9億円、営業利益が15.9億円。今期はさらに売上高30%増、営業利益44.3%増を見込む。

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文=加藤智朗 写真=ヤン・ブース

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