戦略コンサルティング会社のCEOとして、私は創業者たちが自社で最も重要な席を、何度も同じやり方で埋めるのを見てきた。最も優秀で、最も忠実な人材を選び、ナンバー2の役割を与えるのだ。それは当然に思える。報われるべき昇進にも見える。だが、たいていの場合、それは最も大きな代償を伴う一手となり、ときには失われた機会コストを二度と取り戻せないこともある。士気を破壊することさえある。だから問うべきはこうだ。そのリスクに見合うのか。
その理屈は正しく見える。彼らは事業を理解している。懸命に働く。創業初期からそこにいて、ゼロから会社を築くのを助けてきた。そこで創業者は肩書と権限範囲、日々の業務運営の鍵を渡し、訪れるはずの安堵を待つ。
だが、こうした昇進の多くでは、その安堵は訪れない。私は、果たされない約束と実行力の欠如を見てきた。1年もしないうちに、新たなナンバー2は手に負えない状況に陥り、創業者は再び現場の細部に引き戻され、自分のナンバー2に疑念を抱くようになる。そして、かつて優れた貢献者だった人物は、そもそも向いていなかった仕事で静かに失敗していく。
「実務をこなすこと」と「組織を経営すること」は異なる仕事である
この過ちは、1つの誤った前提から始まる。それは「特定の分野で優秀であるなら、会社全体を経営できる」という思い込みだ。もちろん、そうなれる人もいる。私はそれを見てきた。だが、成功する例より失敗する例の方がはるかに多い。
最高の営業担当者が、自動的にオペレーション責任者に説明責任を果たさせられるわけではない。ある部門で最も強いリーダーであっても、全部門にまたがる計画の順序立てをつかめないことがある。1つの領域における深さと、事業全体を見渡す広さは、まったく同じスキルではない。私たちは、これまで圧倒的な成果を上げてきた仕事を理由に人を昇進させ、その後、研修もツールも指導もメンターもないまま、それとはまったく異なる仕事を求めてしまう。
努力では、その隔たりは埋まらない。忠誠心でも埋まらない。在籍年数でも埋まらない。ナンバー2の席は、特定の資質によって機能する。そして実際にそれを備えた人材は、肩書が示すほど多くはない。
この役割が実際に求めていること
組織図を取り払えば、本当の仕事は小さく、そして難しい。強いナンバー2は、次のことができなければならない。
• たとえ気まずくても、同僚に対して面と向かって説明責任を求める。
• 創業者のビジョンを順序立てた計画に落とし込み、完遂まで推進する。
• 厄介な問題を避けて回るのではなく、自ら向き合う。
• 出身部門だけでなく、事業全体を横断して考える。
• プレッシャーの下でも安定を保ち、混乱を増やすのではなく吸収する。
ここにある共通点に注目してほしい。その大半は技術的スキルではなく、気質である。これらは教えることが難しく、昇進を検討する際に見誤りやすい。どれほど優秀で、献身的で、チームから愛されている人物であっても、この席に向いているとは限らないのだ。
内部昇進がこれほど頻繁に失敗する理由
うまくいかなくなるとき、その壊れ方はほぼ毎回同じである。
新たに昇進したリーダーは、得意だからという理由で以前の仕事を続け、新しい責任をその上に積み上げられた重荷として扱う。いまや一線を守らせなければならない相手が、1カ月前までは同僚だったため、厳しい説明責任の会話を避ける。そして創業者は権限を完全には手放さないため、ナンバー2には肩書はあっても、それを使う余地がない。
数カ月が過ぎる。優先順位はぶれる。誰も引き受けていない問題を修正するために、創業者は再び引き戻される。こうして損失は1つではなく2つになる。その席は実質的にはなお空席のままであり、有力なリーダーは失敗するよう仕向けられたことになる。
創業者がたいてい見落とすのはこの点だ。これを誤ることは、単に穴を残すだけではない。最良の人材の1人を失うことになり、通常は他の人材にも悪影響が及ぶ。
代わりに見るべきもの
もしあなたがこの席を埋めようとしているなら、あるいはすでに埋めたものの何かがおかしいと感じているなら、過去の実績や努力を見るのをやめるべきだ。行動を見るのである。
• その人は他者に明確さをもたらすのか、それとも自分で黙ってより多くの仕事を抱え込むだけなのか。
• 成果を出していない同僚に、本当に向き合えるのか。
• その人が担う物事は完了するのか、それとも徐々に遅れていくのか。
• 会社全体に責任を持つ人のように考えているのか。
• プレッシャーの下で場を落ち着かせるのか、それとも騒音を増やすのか。
こうしたシグナルは、どんな肩書や履歴書より多くを物語る。そして正直な答えが「ノー」なら、それはその人の価値に対する評価ではない。情報である。率直に言えば、最も親切なのは早い段階でそれに基づいて行動することだ。時間をかけて育成することを意味する場合もある。本人が本当に得意なことを中心に役割を組み直すことを意味する場合もある。そして、その資質に合う別の人物をその席に据えることを意味する場合もある。
強い創業者がすること
私が共に仕事をする最も強い創業者たちは、これを自分たちが下す最もレバレッジの高い意思決定として扱う。実際、その通りだからだ。彼らは肩書を渡す前に、その資質を試す。専門家を招き入れる。忠誠心と適性を混同することを拒む。そして、最良の人材を、彼らを壊し、事業から押し出してしまう役割へ昇進させないことで守る。
肩書は簡単な部分だ。誰でも与えられる。その席が会社全体の重みを担えるかどうかを決めるのは、資質である。正しく行えば、あなたがいなくても回る事業を築ける。誤れば、あなた自身をこれまで以上に不可欠な存在にしてしまう。まさに、それを避けようとしていたはずなのに。



