私が停滞している原因は、どんなキャリアを追い求めても、その分野で求人に応募しても面接すら受けられないことです。仕方なく、望まない仕事、たいていはフルタイムでもなく、キャリアの階段にもつながらない仕事に甘んじています。その結果、仕事とは関係のない「大人としてやるべきこと」、つまり就職活動が一段落してキャリアが安定してから取り組めるはずのことに、多くは着手できずにいます。この停滞を、どうすれば打破できるでしょうか。
この問いには、2つの答え方が考えられる。1つは、面接をもっと得て、最終的に長期的なキャリアの軌道に乗るための「就職活動」に関するアドバイス。もう1つは、キャリア以外の「大人としてやるべきこと」に取り組むための戦略の助けとなる助言だ。ここでは2つ目の道をたどり、この「キャリア・パートタイマー」が理想のキャリアがまだ未定であっても、人生の他の部分を先送りにしなくて済む方法を探ってみよう。1つ目の道については、すでに複数の記事を書いている。例えば、うまくいかない就職活動のトラブルシューティング、面接をより多く獲得する方法、当初のキャリアで数十年を過ごしたあとに新しい分野に飛び込む方法などだ。キャリア以外の目標に焦点を合わせることは、特に停滞感を抱えているときにこそ、キャリアそのものを押し上げる力にもなる。
1. やりたい「大人としてのこと」に優先順位をつける
よくあるキャリア以外の目標には、生涯の伴侶を見つける、子どもを持つ、家を所有する、老後資産を築く、大きな借金を返す、個人的な情熱を追求する、といったものがある。家族、経済、健康の各目標は互いに補完し合うため、これら全てを望むのも自然だ。しかし、それぞれで十分な手応えを得るには、一度に1つか2つに絞るのが良い。皿回しの芸人を想像してほしい。まず1枚を回し始め、それが回り出したら次を、そのまた次を、というふうに進めていくのだ。
今、有望な恋愛関係が芽生えているなら、そこから発展させて家族の目標に取り組むと決めてもよい。あるいは、お金が最大の懸念事項なら経済的目標を出発点に選んでもよい。選ぶ優先事項そのものよりも、自分にとって大切なものに基づいて何かに優先順位をつけること自体が重要である。
2. 新たに定めた焦点に時間と労力を注ぐ
焦点とする領域を決めたら、現状を改善するための時間と労力を確保し、注ぎ込むことを決意しよう。ランニングや創作といった個人的な情熱を選んだのであれば、改善の目標は特定の距離や語数に到達することかもしれない。あるいは、毎週決まった回数ランニングや執筆を行うといった継続性であってもよい。マラソン大会や執筆コンテストなど、具体的なイベントを定めて枠組みや締め切りを持たせるのも一手だ。責任感、インスピレーション、アイデアを得るために、ランニング・グループや執筆サークルに参加することも検討したい。
お金が厳しいなら、無料または低コストのリソースを探そう。キャリアに全神経を注ぐべきだと感じるあまり、自由時間の一部をキャリア以外の目標に充てることに罪悪感を覚えるなら、パートタイムの仕事、フリーランス業務、進行中の就職活動の合間に、まずは週1〜2時間だけ小さく始めればよい。キャリア以外のことに集中することが、実はキャリアの見通しも改善させることに気づくかもしれない。オフの時間は自分を更新し、リフレッシュさせてくれる。別分野に取り組むことで新鮮な視点が得られる。仕事以外にも打ち込むものがあることで、ネットワーキングの場でもより魅力的な人物になれる。
3. 仕事と私生活の目標は互いを支え合うと理解する
理想のキャリアが手に入るのを待たなくても、理想の人生を歩み始めてよい。仕事と私生活の目標は、互いを支え合う関係にある。個人的な情熱を燃やすことで、あなたはネットワーキングの相手としてより魅力的な人物になる。ランニング・グループや執筆サークル、あるいは趣味を通じて築いたコミュニティは、より多くの、そしてこれまで出会わなかったタイプの人々に触れる機会を与えてくれる。彼らは情報源や、時には仕事の紹介源にもなり得る。そこで培ったスキルや完成させたプロジェクトは、就職面接での話題や語りのネタになる。
その逆に、たとえ望みどおりでなくても、今のキャリアはあなたの個人的な情熱や経済的目標、あるいは伴侶と出会うためのデート費用を支えてくれている。今のキャリアを大切に思うことは、そこに留まり続けることを意味しない(「大人としてのこと」を進めながらも、就職活動は続けられるし、続けるべきだ)。しかし、現状に良さを見出すことで、あなたはより魅力的な求職者となり、「行き詰まっている」と自分に烙印を押すこともなくなり、自信も高まる。



