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経済

2026.07.15 08:54

欧州と中国、マネーの未来をめぐり米国と異なる道へ

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ワシントンは、規制された民間マネーを後押ししている。ブリュッセルと北京は、公的機関を中心に据えている。この選択が、マネーのインターネットがドルで動くのか、ユーロで動くのかを決める可能性がある。

マネーの未来を決めるのは、コードだけではない。規制である。

明確な分断が生じている。

米国は、民間ステーブルコインに関する連邦法の枠組みを制定した。連邦議会はまた、連邦準備制度理事会(FRB)が2030年まで一般向けにデジタルドルを発行することを阻止する法案も可決した。英国も同様の市場主導型システムへ向かっている。

欧州は異なる道を進んでいる。欧州中央銀行(ECB)は独自の個人向けデジタルユーロを開発しており、EUの規則は独立系のノンバンク発行体に対して商業銀行に構造的な優位性を与えている。

もちろん、欧州と中国は根本的に異なる政治体制である。だが両者のデジタルマネー戦略には、1つの決定的な共通点がある。いずれも公的機関を中心に据えていることだ。

中国のe-CNYは中央銀行が発行している。銀行や決済会社がそれを流通させるが、発行と中核的なアーキテクチャーは中国人民銀行が管理している。

英米型モデルは別の出発点に立つ。政府が安全基準を定める。公的機関はすべての市場参加者を平等な条件で支える。そのうえで民間企業が、商品やネットワークの構築を競う。

これこそが本当の分断である。単純に公的マネー対民間マネーという話ではない。中央設計対市場による発見、既存勢力対新規参入者、管理された市場対競争の対立なのである。

米国では政治家、欧州ではテクノクラート

6月の同じ48時間のうちに、米国と欧州は中央銀行デジタルマネーをめぐって正反対の方向へ動いた。6月22日、米上院は2030年末までFRBの個人向けデジタル通貨を禁止する法案に、85対5で賛成票を投じた。ドナルド・トランプはこの問題を選挙戦の争点にしており、大統領復帰から4日後、連邦政府機関に関連作業の停止を命じていた。

6月23日には、欧州議会の経済委員会が43対14、棄権1で、デジタルユーロを前進させることを可決した。

このタイミングは象徴的だった。米国はノーと言い、欧州はイエスと言った。

米国では、中央銀行デジタルマネーは選挙の争点だった。欧州では、なお大部分がテクノクラート主導のプロジェクトにとどまっている。

それはEUの構造を部分的に反映している。EUは27カ国、24の公用語から成る連合体である。政治的な議論は圧倒的に各国単位にとどまる一方、ECBは各国政治の上位で機能している。

ECBの優先事項について、単一の国民的有権者が直接発言権を持つことはない。各国の政治家にも、超国家的な通貨プロジェクトを掲げて選挙運動を行う誘因はほとんどない。

そのためデジタルユーロは、ECBの自動操縦で長い距離を進んできた。選挙で選ばれた政治家がそれに向き合う頃には、アーキテクチャーの多くはすでに設計されているだろう。

Circleの元幹部で、現在はユーロ建てステーブルコイン・プロジェクトQivalisの取締役を務めるMarieke Flamentは、欧州がその帰結に遅れて気づきつつあるという感覚を次のように表現した。

何という日だろう……。今のところ、欧州と中国の戦略は米国よりも似ているように見える。

本記事のために取材したEU理事会の当局者は、さらに率直だった。

EUは実際、欧州旗を掲げただけの中国モデルへ向かっている。

もちろん、欧州と中国は同等の政治体制ではない。だがデジタルマネーに関しては、両者とも個人向け決済レールを、中心から設計されるべき戦略的インフラとみなし、民間企業はその結果できあがったアーキテクチャーの内側で活動するものと位置づけている。

米国は共通ルール、民間発行体、競争を重視する。一方は中央設計に依拠し、もう一方は市場による発見に依拠する。

欧州に問われているのは明快だ。公的機関が主要な商品を構築すべきなのか、それとも規制を受けた企業が競争するための中立的インフラを提供すべきなのか。


欧州は競争条件を傾ける

これがなぜ重要なのかを理解するには、マネーがすでにどのように機能しているかを理解することが役立つ。

現代のマネーには2つの階層がある。中央銀行は現金と準備預金を発行する。商業銀行は、家計や企業が利用するデジタルマネーの大半を創出している。

中央銀行はシステムの錨となる。商業銀行の預金は交換可能であり、中央銀行マネーで額面通り決済される。

これにより、「マネーの単一性」が保たれる。どの銀行が発行したかにかかわらず、1ユーロは1ユーロであり続ける。

ステーブルコインは、民間マネーを新たなデジタルレールに乗せる。新たな発行体、技術、サービスに市場を開くものだ。

だが、欧州のデジタルマネーの枠組みには現在、3つの市場グループが存在する。

ECBは公的なデジタルユーロを発行する計画だ。銀行と規制対象のノンバンク発行体は、ユーロ建てステーブルコインを発行できる。3つのグループはいずれも、ユーロ建てマネーのデジタル形態を提供できる。だが、対等な条件で競争しているわけではない。

ECBは、将来の発行体であると同時に、中央銀行決済インフラへの門番でもある。商業銀行は中央銀行準備を保有し、中央銀行流動性を得ることができる。ノンバンク発行体は、顧客資金を中央銀行で保全することができない。

ECBの決定2025/222は、要件を満たすノンバンク決済会社が決済口座を開設することを認めているが、その口座を顧客資金の保全に用いることは明示的に禁じている。

MiCAもまた、ユーロ建てステーブルコインのノンバンク発行体に対し、顧客資金の30%から60%を商業銀行への預金に置くことを義務づけている。それらの銀行は、発行体の競合相手でもあり得る。

欧州は階層構造を作り出した。第1にECB、第2に商業銀行、第3に独立系発行体である。銀行はリスクのない公的マネーに最も近い位置にとどまる。新規参入者は、部分的に銀行に依存しなければならない。

これは些細な技術的差異ではない。どの形態のデジタルユーロが最も安全なのか、誰が商業銀行リスクを負うのか、市場がストレス下に置かれたときにすべてのデジタルユーロが1対1で交換可能なままでいられるのかに影響する。

欧州の規則は、ユーロ圏内でECBと既存銀行を保護している。だが、域内で勝つことは、世界で勝つことと同じではない。

本当の競争は、台頭しつつあるマネーのインターネット上で、ユーロ、ドル、その他の通貨の間で起きている。成功は、世界中の企業、開発者、利用者の信頼をどの商品とネットワークが勝ち取るかにかかっている。

国内での特権は、世界的な採用を保証しない。

規制が生み出すもの

その結果はすでに見えている。

欧州のステーブルコイン構想であるQivalisには、15カ国の37行が参加している。メンバーにはBNPパリバ、ING、UniCredit、BBVAが含まれる。

米国では、Open USDが140社超によって開発されている。参加企業にはVisa、Mastercard、Stripe、Coinbase、BlackRock、Googleが含まれ、銀行、決済、テクノロジー、資産運用、暗号資産にまたがる。

両プロジェクトはいずれも、信頼できる民間デジタルマネーの創出を目指している。だが一方は既存銀行のコンソーシアムであり、もう一方は幅広い商業エコシステムである。

欧州が生み出しているのは銀行クラブだ。米国が生み出しているのは市場である。

この違いは技術的なものではない。規制設計の結果である。

より大きな構図

欧州は、より大きな戦略的機会も逃している可能性がある。

State Street Investment Managementのチーフ・マクロ政策ストラテジストであるElliott Hentovは、ユーロ建てステーブルコインは決済商品以上の存在になり得ると論じている。透明性が高く分散されたユーロ圏国債のプールに裏付けられれば、欧州の安全資産に近いものとなり、ユーロ建て債務への構造的需要を生み出し、通貨の国際的役割を強化できるという。

同氏はまた、相当規模の準備金を商業銀行預金に強制的に置かせることは、金融ストレス時にユーロ建てステーブルコインの耐性を弱める可能性があると警告している。

同氏は、ステーブルコイン政策は周辺的な規制案件ではなく、戦略的手段として扱われるべきだと主張している。

そこに、欧州のアプローチの核心にある矛盾が浮かび上がる。

欧州の規則は、域内でECBと既存銀行を強化する一方、域外でユーロが競争する能力を弱める可能性がある。

マネーのインターネットを制するのは、国内で最大の保護を受ける機関ではない。最良の構築者と最も多くの利用者を引きつける通貨、商品、ネットワークである。

欧州のテクノクラートはシステムを設計した。

それが勝てるのかを決めるのは、なお政治指導者たちである。

forbes.com 原文

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