米国時間7月14日、IBMの株価は急落し、創業115年の歴史で最大の下落率を記録した。アービンド・クリシュナCEOが投資家に対し、直近の四半期業績が「予想を大きく下回った」と警告したためだ。同社は急騰する半導体価格への対応の遅れを露呈した。
14日午前の時点でIBMの株価は24.8%安の約218ドルとなり、23%の下落を記録した1987年10月19日のブラックマンデーを上回る、史上最悪の急落となった。
これによりIBMの時価総額は約670億ドル(約10兆8600億円)減の約2050億ドル(約33兆2400億円)となった。
歴史的な暴落の引き金となったのは、14日にクリシュナが株主宛てに送った1通の書簡だった。クリシュナはその中で、同社の「失望的な」第2四半期業績について、「結果は我々の予想を下回った。我々は適応し、迅速に行動することができなかった」と述べている。
クリシュナの説明によると、AIデータセンターの需要爆発によってサーバーやストレージ、メモリなどの調達難が深刻化し、顧客はIT予算の配分変更を余儀なくされたという。IBMも供給網の混乱はある程度織り込んでいたものの、顧客がソフトウェア向けの予算をここまで削ってAIハードウェアの購入に回すとは想定していなかった。
さらにクリシュナは、アンソロピックが公開した新型AI「Mythos」の影響にも言及した。アンソロピックは、このAIは未検知のサイバーセキュリティ上の脆弱性を特定できるとしており、ハッカーがそれを悪用する可能性もある。顧客がこの新技術の影響を慎重に見極めようとしたため、いくつかの大型商談が一時的に凍結したという。



