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AI

2026.07.15 07:00

メタがクラウド市場参入、AI余剰能力を外販へ

stock.adobe.com

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7月初旬のニュースによれば、旧Facebookのメタは、過去1年にわたる巨額投資の成果であるAI計算能力の一部を外販するため、クラウドサービスの契約締結を模索している。

アナリストの見積もりでは、2026年のメタの総支出額は1450億ドル(約23兆5000億円)に達する。これは小国のGDPを上回る大きな数字だ。今回のニュースは、メタが余剰能力を抱えており、クラウドサービス市場への参入を目指しているというものだ。

小規模プレイヤーの動揺

懸念のひとつは、CoreWeaveのような企業が大手パートナーの獲得に奔走し、各地の建設予定地で常に争奪戦となっているデータセンター容量を販売しようとしている領域から生じている。しかし一部では、メタはある意味CoreWeaveに解雇通知を突きつけているようなものだと指摘する声もある。

その論理はこうだ。過去にメタはCoreWeaveからデータセンター容量を購入していた。そのメタが自らこの市場に参入するのであれば、単にベンダーを切り捨てるだけでなく、かつてのそのベンダーの競合になるということだ。

BingのCopilotは次のように答えた。

「有力なAIクラウドコンピューティングプロバイダーであるCoreWeaveは、メタと142億ドル(約2兆3000億円)の契約を締結し、エヌビディアのGB300システムを通じて大規模な計算能力を供給することとなった。このパートナーシップは2031年12月まで続く予定で、2032年への延長オプションもある」

調べてみると事実だった。昨年9月のプレスリリースでは、CoreWeaveの広報担当者が次のように述べている。

「この契約は、あらゆるAIのブレークスルーの背後に、それを可能にするパートナーシップが存在することを示している」

動き出すメタ

メタの新たな発表は同社の株価にもプラスの影響を与え、約9%急騰し、過去数カ月にわたる下落を反転させた。

「投資家は、メタが事業を多角化し、先進的なデータセンターとAIインフラへの数千億ドル規模の投資を収益化することを求めてきた」と、CNBCのジョナサン・バニアンは解説する。「これまでのところ、メタのAI支出による財務面でのメリットは、ほぼすべて同社の主力である広告事業でもたらされており、ターゲティング機能が劇的に向上し、マーケターに対してより幅広いクリエイティブツールを提供できるようになっている。メタは依然として売上高の98%をデジタル広告から得ている。ザッカーバーグはその構図を変えようとしており、クラウド事業はおそらく最も野心的な新しい試みだろう」

これは投資家にとっては朗報で、一息つけるだろう。しかし、ザッカーバーグの新たな取り組みがどれほど効果的かは、時が経てば分かるだろう。

Nebiusと「ネオクラウド」

この変化の影響を受けるもう一つの小規模企業が、Nebius(ネビウス)だ。Nebiusは、ロシアの大手企業Yandex(ヤンデックス)の共同創業者兼元CEOであるアルカディ・ヴォロジがアムステルダムから立ち上げた企業である。メタの発表を受けて、Nebiusの株価も下落した。

テック系のメディア関係者は、CoreWeaveやNebiusを「ネオクラウド(neoclouds)」と呼び、メタの新しい部門によって、これらのネオクラウドが大打撃を受けるだろうと指摘している。しかし、筆者はこの言葉を聞いたことがなかったため、調べてみた。

「ネオクラウド」とは要するに、クラウドサービスがAIネイティブであること、つまり従来型のコンピューティングではなくAI用途向けに設計されているという意味だ。クラウド革命はAIより何年も前に始まったことを思い出してほしい。

したがって、AWSやマイクロソフトのAzureのような優良なクラウドプロバイダーが「AIアグノスティック(AIに依存しない)」であり、LLMを稼働するテナントと、AI導入以前のテナントの双方にサービスを提供しているのに対し、Nebiusのような企業は、将来的にある程度、AGI(汎用人工知能)へと発展する可能性を秘めたAIを運用するクライアントに特化している。

火種となるSpark

LLMに関して言えば、メタは今年初めに汎用モデル「Muse Spark」も開発した。他の同種モデルと同様、Sparkがどれほど使われているか正確には分かりにくいが、報道によれば主にメタ自身のツール向けに内部で活用されているという。SparkはWhatsAppやFacebookなどのソーシャルメディア・プラットフォームのAIエンジンであり、メタのスマートグラス「レイバン」との統合機能でもあると考えるとよい。

追随する動き

メタのクラウド参入を踏まえると、ザッカーバーグは5月の動向を注視していたのかもしれない。当時、xAIがメンフィスにある「Colossus 1」の全容量をAnthropic(アンソロピック)に貸し出すというニュースが報じられた。これは300メガワットの電力と20万個以上のエヌビディア製チップに相当し、クライアントの負担費用は月額約12億5000万ドル(約2030億円)にのぼる。

これらすべてが、こうした取引がさらに増える前例となっている。その一方で、OpenAI(オープンAI)が米政府に対し、サム・アルトマンの会社への巨額の出資を求めているというニュースもある。今年後半に何が起きるか見守りたい。今後の展開に注目だ。

forbes.com 原文

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