理由3:共有することは、自分の仕事が縮小したと認めることを意味するから
これが最も根深い理由であり、リーダーが最も認めたがらない理由でもある。かつては週の大部分を占めていた業務が20分で終わるようになれば、いずれ誰かが「そもそもなぜそれがフルタイムの役割として存在していたのか」と疑問を呈することになるだろう。
効率化の代償として人員削減が行われがちな環境において、自分の業務を自動化したと明らかにすることは、自ら解雇通知書を作成しているように感じられる。そのため、人々は成果を隠し、記録上は時間をかけて業務を行い続ける。なぜなら、最も安全なキャリアの選択肢は、代替可能に見えることではなく、忙しそうに見えることだからだ。
その根底にあるのは心理的安全性の問題であり、安全性に関するデータは厳しいものを示している。
「チームの有効性」調査によると、周囲に反対されそうな意見を口にしても完全に安全だと感じている人はわずか18%にすぎず、実に91%が「後に正しいと判明したアイデアを無視された経験がある」と回答している。会議で普通の反対意見を提示することすら安全でないなら、自分の仕事の一部をひそかに消し去ったと公表することが安全であるはずがない。率直さを罰する仕組みの中では、隠すことこそ賢い人の行動である。
解決策はインセンティブと安全性であり、監視ではない
ここでやりがちな行動が、犯人探しだ。AIの使用状況を監視し、開示を義務付け、誰が何を使っているかを監査する。しかし、これは常に逆効果になる。監視は、隠蔽の原因となっているまさにその恐怖、すなわち「経営陣が人員削減の口実を探している」という疑念を裏付けることになるからだ。その結果、活用術はさらに深い地下へと潜り込み、辛うじて残っていた信頼関係も損なわれる。つまり、取り締まりによって自発的な共有を促すことはできないのだ。
実際に効果のある3つのステップがある。第一に、共有されたことを実名で大々的に表彰する。Leadership IQが実施した2万7048人を対象とした調査によると、リーダーが常に提案を認める職場では、従業員がその会社を「働きがいのあるすばらしい会社」と推薦する確率が約12倍高くなり、優れた提案が常に変化につながる職場では18倍高くなることが分かっている。承認(レコグニション)は最もコストがかからず、最もリターンの高い手段だ。したがって、AIによる成果を共有した人物をヘルプデスク扱いするのではなく、その週の目に見えるヒーローに仕立て上げるべきだ。


