【重要】会員機能一時停止とサイトメンテナンスのお知らせ

欧州

2026.07.14 07:00

ドローン迎撃任務中のロシア軍最新鋭ヘリ、味方の誤射で撃墜される

ロシア・モスクワ州ジュコーフスキーで2021年7月25日、デモ飛行するロシア空軍の「Ka-52アリガートル(アリゲーター)」攻撃ヘリコプター(stock.adobe.com)

ロシア・モスクワ州ジュコーフスキーで2021年7月25日、デモ飛行するロシア空軍の「Ka-52アリガートル(アリゲーター)」攻撃ヘリコプター(stock.adobe.com)

ロシア軍の最も先進的な攻撃ヘリコプターのひとつである「Ka-52アリガートル(アリゲーター)」の1機が、ドローン(無人機)迎撃のための任務飛行中に失われたもようだ。

ロシア側の情報筋によれば、このアリゲーターは同じくドローンを追っていた現地の機動射撃班(MOG)によって誤って撃墜されたという。こうした誤射はこれが初めてではないものの、損害額は大きな部類に入る。

今回の事例は、ウクライナがますます激化させているドローン攻撃を阻止できずにいるロシアの防空体制の問題を浮き彫りにしている。同時に、対ドローン任務へのヘリコプターの投入に疑問を投げかけるものでもある。

ドローン迎撃という難題

ウクライナの長距離ドローン攻撃作戦の主力機は国産の「AN-196リューティー」と「ファイア・ポイントFP-1」で、どちらもプロペラ推進式で巡航速度は190kmにも満たない。これらのドローンは低空飛行することでロシアの大規模な地対空ミサイル戦力を回避しているが、まさに低空を飛ぶためにほかの防空部隊にとっては撃ち落としやすい目標になっている。

実際ウクライナ側は、攻撃ヘリコプターや、ミニガン(機関銃)を装備した古い輸送機などによって、低速で飛行するドローンを容易に迎撃・撃墜できることを示してきた。ウクライナ軍のあるMi-24攻撃ヘリコプターの機体には、ロシアのシャヘド(ゲラニ)型ドローンを50機以上撃墜したことを記録したマークが描かれており、ドアガンナーが空中でシャヘドを撃ち落とす様子を映した動画はネット上で数え切れないほど公開されている。こうした迎撃が容易なのは、総じて言えばドローン側が回避行動を取ろうとせず、あらかじめ設定された飛行ルートをそのまま飛び続けるためである。ただ、最近のモデルには自動的に回避機動を行うものもあるようだ。

ロシア側もすぐに同様の戦術を取り入れた。ロシアのカモフ社が製造するKa-52は、上下2つのメインローターがそれぞれ反対方向に回転する特徴的な二重反転式ローターを採用しているため、テールローターを必要とせず、最高で時速300kmを超えるスピードが出る。ドローン撃墜に主に使用される兵装は固定マウントに取り付けられた30mm機関砲で、米軍の攻撃ヘリ「AH-64アパッチ」に搭載されている旋回式30mm機関砲よりも高い命中精度を誇るとうたわれている。

次ページ > 待遇の悪さで士気の上がらないロシアの機動防空チーム

翻訳・編集=江戸伸禎

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

タグ:

連載

Updates:ウクライナ情勢

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事