3. 必要な場合は、税務状況やお金の管理をきちんと整理しておこう。
ヴィソ・ビジネス・キャピタルのエンドレセンは、会計処理がずさんだったり、納税額をごまかしていたりする事業を売却しようとするベビーブーマー世代は驚くほど多いと述べる。「それは、誰も口にしたがらない、不都合な真実です。彼らは税金をごまかしており、その額も膨大です。売却しようとしているのに、問題を片付けていません」とエンドレセンは語る。「彼らは、ずっとこの状態を続けられると思っていて、あなたがとんでもないアドバック(add backs:多額の報酬や交際費などの損金不算入費用)も一緒に買い取ってくれると思っているのです」。エンドレセンは、売り手希望者に対して、こうアドバイスする。「誰かに買収してもらいたいなら、少なくとも、実際に売る数年前からそういうことをやめるべきです」
4. 時間をかけて帳簿を整理し、負債を最小限に抑えるための努力をしよう。
たとえ納税額をごまかしていないとしても、帳簿や事業体制が最善の状態ではないかもしれない。複数の専門家がForbesに対して語ったところによると、中小企業を売却に適した状態に整えるには通常、数年かかるため、売却に向けた計画は早めに着手すべきだという。U.S.バンクでSBA融資部門の責任者を務めるエリック・ダニエルズは、こうアドバイスする。「理想を言えば、事業から撤退する予定の3~5年前から始めるのが適切です。準備を早く始めれば始めるほど、選択肢も広がります」
ミレニアル世代、Z世代、X世代の買い手に向けた4つのアドバイス
1. 急がないこと。
引退するベビーブーマー世代が売却しようとする企業は山ほどあるが、そのほとんどは購入する価値がない。買い手になろうとする者は、意向表明書(letter of intent)に署名する前に、時間をかけて適切なデューデリジェンスを行う必要がある。価値を調べたり、検査せずに家を買うようなことはしないはずだ。
2. 予測可能で継続的な収益があるかを見極めよう。
U.S.バンクのダニエルズは、買い手は、「予測可能性、堅実なキャッシュフロー、継続的な収益、顧客の多様性、文書化されたプロセスに注目し、このビジネスがどのように運営されているのかを知る必要があります」と述べる。「最も価値のあるビジネスは、オーナーが1カ月休んだとしても、問題なく運営し続けることができます」
3. 危険信号を感じたら、すぐに次の案件に移ろう。
ヴィソ・ビジネス・キャピタルのエンドレセンは、ベビーブーマー世代が経営する企業の85%は、実際には買収に適していないと推定している。そして、極端な未払い債務や、買収後に、創業者やCEOといった「キーマン」の代わりになる人材が見つからないこと、あるいは、帳簿の乱れや脱税の兆候、その他の明らかな弱点といった重大な危険信号を察知した場合は、速やかに次の案件に移るよう勧めている。
4. 中小企業経営の大変さを過小評価してはいけない。
ホープウェルの新オーナーとなったカーズロックは、「中小企業の買収は、大企業の厳しい労働環境から解放される近道になる」と思われているが、それは誤解だと指摘する。確かに、厳しい上司はいなくなるかもしれないが、中小企業の経営には大変な労力を要し、それなりの悩みや負担が伴う。カーズロックは、ソーシャルメディアで見かける内容は、事業経営の「現実の多くを美化しすぎ、覆い隠してしまっています」と述べている。


