ピアジェの創業は1874年。当初は時計の心臓部にあたるムーブメントの製造工房だったが、1943年からは自社製時計の製造も始める。スイスにはすでに多くの時計ブランドが存在していたが、ピアジェはそこで抜きんでた存在になるために「美しい時計を作る」という美学へとたどり着いた。現代のピアジェの旗艦モデルである「ピアジェ ポロ」は、美学を貫いたピアジェの歴史と、その魅力が詰まっている。
技術から生まれた美しい時計
美しい時計を作ること。それはピアジェの使命でもある。元々ムーブメントの製造をしていたピアジェは、その技術力を生かして、薄型ムーブメントの研究開発を進めた。そして1957年に当時の世界最薄記録である2㎜厚という手巻き式ムーブメントCal.9Pを発表。そして1960年には自動巻き式としては世界最薄となる2.3㎜厚のムーブメントCal.12Pを発表する。こういった薄型ムーブメントを使用すれば、装飾的なケースデザインやジェムセッティング、オーナメンタルストーンのダイヤルなどを使用しても、全体のプロポーションが崩れることはない。つまり創造性に限界を設ける必要がないのだ。
そしてこういった創造的な時計は、アンディ・ウォーホルやサルバドール・ダリのような芸術家やセレブに愛された。そして美しいピアジェを愛した人々の集いは「ピアジェ・ソサエティ」と呼ばれるようになった。
ピアジェの美学が投影された「ポロ」
薄型ケースを用いたピアジェの創造的な時計たちの中でも、特に歴史的価値があるのが、1979年に誕生した「ポロ」である。この時代は、高性能なクオーツウォッチの誕生によって伝統的な機械式時計は時代遅れとされ、市場から消えつつあった。しかしピアジェは“美しい時計”を作るという美学のために、先端技術も積極的に取り入れ、1976年に3.1㎜厚という当時世界最薄のクオーツ式ムーブメント、Cal.7Pを発表。そしてこのムーブメントを搭載した「ポロ」を発表する。ちなみに「ポロ」と命名された由来は、乗馬愛好家であったイヴ・ピアジェが、その華やかなスポーツであるポロ競技の世界観とライフスタイルからインスピレーションを得たからである。
「ポロ」のゴールド製ケースとブレスレットにはゴドロンと呼ばれる横縞の装飾模様が入り、時計でありながらジュエリーとしての華やかさも兼ね備えていた。ピアジェがゴールドの鋳造所まで自社で所有しているため、この素材に対する理解度も高く、高度な仕上げが可能になるのだ。
ピアジェの美的表現は時代を超える
1979年にデビューした「ポロ」は、まずはラウンドケースモデルから始まり、スクエアケースやバイカラーモデルなどバリエーションを広げながら、1990年まで製作された。
そしてこのスタイルを現代的に復活させたのが、創業150年の節目となる2024年に誕生した「ピアジェ ポロ 79」である。
ケースもダイヤルもブレスレットも、初代同様ゴールド製で、彫刻のように美しいプロポーションと大胆なゴドロン模様をもつ。ムーブメントは現代的な嗜好に合わせて機械式に変更されたが、2.35㎜厚のCal.1200P1を搭載することで、ケース厚は7.45㎜におさえている。「ピアジェ ポロ 79」は、美を探求し続けてきたピアジェの歴史に改めて光を当てるものであり、その姿勢が今も変わっていないことを証明するものなのだ。
進化するスタイルを楽しむ
1979年に誕生した「ポロ」はそのスタイルを継承しながら、時代に合わせて進化を重ねた、そして2016年に誕生した「ピアジェ ポロ S」によって、モダンなラグジュアリースポーツウォッチとしての地位を確立する。ケースはラウンドだが、ダイヤルはクッション型になっており、シンプルなデザインの中に表現力の高さが見える。
この人気モデルが、2026年に「ピアジェ ポロ シグネチャー」として進化を果たした。ダイヤルのゴドロン模様が、より立体的かつ表情豊かになっており、美しい時計を作りたいという気持ちの強さを感じさせる。
またブレスレット/ストラップは、簡単に交換可能なインターチェンジャブル式になっており、SSケースモデルには、ネイビーのラバーストラップが付属。ライフスタイルに寄り添う時計となっている。
薄型の表現にもこだわる
薄型ウォッチの製造を通じて、ピアジェは時計技術を磨いてきた。しかしいかなる時も美しさへの探求を忘れることはない。「ピアジェ ポロ スケルトン」は、自動巻き式の薄型ムーブメント、Cal.1200S1を搭載。厚さが2.4㎜しかないムーブメントのプレートを美しくデザインしながらスケルトン化した。薄くて繊細なパーツを加工し、しかも面取りや表面加工を施すことで、細部まで完璧な美を作り上げる。しかも動力ゼンマイを巻き上げるためのマイクロローターが回転する様子が、表側からも見えるというのも面白い。
薄型ウォッチは美しいだけでなく、技術的優位性を表現する場でもある。ピアジェはスケルトン技法によって、自らのアイデンティティを表現するのだ。
ピアジェの歴史とは、美の探求の歴史
美しく装うための時計を作るという目的のために、ピアジェは薄型ムーブメントの技術を磨き上げてきた。そしてその薄さを利用して、デザインや表現力を高め続けてきた。その背景にあるのは、「必要以上に良いものをつくる」というモットーであり、妥協なきクリエイションのために、設計や研究開発、パーツ製造から組立、などすべて自社で行う自社一貫製造体制(マニュファクチュール)を確立している。
「ピアジェ ポロ」はピアジェが一貫して積み重ねてきた、美への探求が形になったもの。日常を美しく彩ってくれる特別なものとなるだろう。
PIAGET │ ピアジェ
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