海外4パークのうち、配当を払い続けているのは上海のみ
ディズニーの4つの海外パークのうち3つは、配当を支払っていないか、少額にとどまる。ディズニーは東京のリゾートを所有しておらず、同リゾートはレジャー専門運営会社のオリエンタルランド(OLC)が運営している。知的財産のライセンス供与の対価として、OLCはディズニーにロイヤリティを支払っているが、利益の分配は行っていない。ディズニーランド・パリは双方を支払っているが、利益の分配が行われたのは1993年の1度きりであり、その際の配当は筆者が先日The Guardianで報じたように、ディズニー向けにわずか1020万ドル(約16億5000万円)にすぎなかった。
同様に、香港はディズニーのパークの中でも規模が小さい部類に入る。2024年にはアカデミー賞受賞映画『アナと雪の女王』をテーマにしたエリアがオープンしたことで、過去最高となる1億780万ドル(約174億円)の利益を上げた。それでも、上海のパークが昨年支払った配当額よりも低い。
上海の累計利益分配額5億1620万ドル(約836億円)は、ディズニーの海外パークの中で最高額である。これにはロイヤリティは一切含まれていない。ロイヤリティは米国の完全子会社に直接支払われるため、英国の開示資料には記載されないからだ。昨年の実際の配当総額は、財務諸表に報告された額より実際にはさらに膨らむ。ディズニーは2025年半ばに上海の保有株を別の新たな子会社に移管しており、この法人の財務諸表は非公開である。
9兆7100億円を投じても、ハッピーエンドにはまだ時間がかかる
ディズニーのテーマパーク部門は、2025年に176億ドル(約2兆8500億円)の営業利益の57%、944億ドル(約15兆3000億円)の売上高の約40%を生み出した。同社が同部門への投資を強化している理由はここにある。同社は2033年までにテーマパーク部門に600億ドル(約9兆7100億円)を投資する計画を立てており、上海には新たにスパイダーマンをテーマにしたローラーコースターが導入される。また、このレポートで説明されているように、2つ目のパークも承認される可能性が極めて高いと見られている。
しかしながら、出資比率に基づき、上海リゾートの推計建設費55億ドル(約8900億円)の約43%はディズニーが負担したと見られている。そのため、多額の配当を相次いで得ているものの、同社が本当のハッピーエンドを迎えるにはまだ時間がかかりそうだ。


