経営者として、あなたは今どこに立っているか
これは、「永遠に組織に縛られるか、それとも完全に自由になるか」という二者択一の話ではない。その間には、さまざまな段階が存在する。
一方の極には、経営者自身が組織のエンジンとなり、あらゆる意思決定や業務を担うことで会社を動かす状態がある。もう一方の極には、経営者が設計者として仕組みと人材を育て、現場に直接手を下すことなく、高所からビジョンによって組織を牽引する状態がある。
多くの経営者は、その中間にいる。それ自体は何も問題ではない。本当の問題は、より良いアプローチが存在することを知りながら、現状を変えないことである。
では、冒頭の問いに戻ろう。もし明日、あなたがビジネスの現場から姿を消したとしても、その組織は変わらず機能し続けるだろうか。あなたは、口にしていなくても自分の中では答えをわかっているはずだ。今問われているのは、その答えを受けて何をするかだ。
サラのように、まずは1週間、自分のもとに集まる意思決定を記録してみるか。頭の中にしかない業務プロセスを言語化してみるか。あるいは今月、一つの意思決定をチームに委ね、その責任を任せてみるか。全てを一日で変える必要はない。サラもそうはしなかった。
自社がどれほどエグジット(事業売却)の準備ができているのかを知りたいなら、「エグジット準備度診断」や「企業価値評価ツール」を活用して、現時点での企業価値を客観的に把握してみるとよいだろう。
自分の人生を取り戻し、将来、価値あるエグジットを実現できるビジネスを築くことは、決して容易ではない。しかし、その困難には挑む価値がある。なぜなら、その先に待っているのは、銀行口座の残高が増えることだけではない。本当の意味で、自分自身の人生を取り戻すことだからだ。


