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経営・戦略

2026.07.12 10:01

強いチームをつくる上で最も困難なこと。それは「人を手放す」判断である

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強固なチームづくりを語る際、最も注目されるのは採用活動だ。適切な人材を惹きつける方法、適切な求人票の書き方、そして実際に役立つ情報を引き出す面接の進め方などがそれにあたる。

一方で、採用を誤った場合や、2年前にはその役割に最適だった人物が、現在のビジネスの方向性には合わなくなってしまった場合にどうすべきかという点には、ほとんど関心が払われない。

多くの創業者は、そうした決断や話し合いを長く先延ばしにしがちだ。私自身もそうだったから、その気持ちはよくわかる。

適していない人材を長く引き留めるコスト

役割やチーム、あるいはビジネスの方向性と合致していないメンバーがいる場合、その悪影響が劇的な形で現れることは滅多にない。それは静かに、些細な変化として現れる。特定の人物が入ってきた瞬間に会議の活気が失われる。同じような顧客からのクレームが繰り返される。書類上は優秀に見えるが、組織のカルチャーを静かに誤った方向へと引っ張っていくメンバーが存在する、といったことだ。

決断を先延ばしにすればするほど、支払う代償は大きくなる。給与や投資した時間といった金銭的なコストだけでなく、周囲のメンバーの士気にも悪影響が及ぶのだ。適切に業務をこなしているメンバーは、特定の誰かが同じ基準を求められていないことに気づく。そして、リーダーが掲げる企業のバリュー(価値観)が本物なのか疑問を持ち始める。

必要なときにこの決断を下せないビジネスは、常に最も甘い基準によって制約されることになる。

「思いやりのあるアンリクルーティング(送り出し)」の真の意味

私は、本人と企業の双方を尊重する形で雇用関係を終了するプロセスを「思いやりのあるアンリクルーティング」と呼んでいる。

ここでの「思いやり」とは、話し合いを避けることではない。誠実さ、明確さ、そして相手の尊厳への配慮をもって話し合うことを意味する。うまくいっていない部分について率直に伝え、相手がそれを理解し意見を述べる機会を十分に提供すること。そして、決定が下された際には、本人の自尊心を傷つけない形で移行(退職)手続きを進めることだ。

これをうまく行える創業者は、この作業を簡単だと感じているわけではない。明確な手順と人間的な配慮をもって臨むことで、双方が自尊心を保ったまま話し合いを終えられるようにしているのだ。

採用という表裏一体の側面

こうしたつらい話し合いをしなければならない回数を減らす最善の方法は、入り口である採用段階でより計画的になることだ。

まずは募集を始める前に、各職務の「理想的な候補者像」を定義することから始まる。スキルだけでなく、価値観やワークスタイル、さらには自社の特定の環境やチームにおいて、特定の目標に向かって活躍できる人物像を明確に描く必要がある。

役割の定義を明確にし、体系的なプロセスを踏み、お互いの適合性(フィット感)を真摯に見極めるという計画的な採用を行えば、ミスマッチの可能性をゼロにはできずとも、大幅に下げることができる。

私が採用を決定する前に自問する問いは、クライアントとの契約を結ぶ前の問いと同じだ。「この人物が求めているものと、私たちが実際に提供できるものの間に、本当の合致はあるか?」「私たちが求めているものと、この人物が実際にもたらしてくれるものの間に、本当の合致はあるか?」というものだ。

フィットは感覚ではない。存在するか、存在しないかの条件の集合である。

採用から「去らせる」まで:5つの実践的ヒント

1. 職務の要件を「自分自身との契約書」のように書く。求人を出す前に、価値観、ワークスタイル、そして12カ月後に必要な具体的な成果を定義する。これらをリストアップできないのであれば、まだ採用する準備が整っていないということだ。

2. リファレンスチェックは実績ではなく「適合性」を見る。相手の推薦者に「この人を二度と採用したくないと思う人は誰か、それはなぜか」と尋ねてみる。その回答は、どんなに取り繕った面接よりも多くのことを教えてくれる。

3. 90日間の相互レビューを実施する。お互いにうまくいっていること、いっていないこと、改善すべきことを書き出す。早い段階で率直に意見を交わすことを当たり前にしておけば、後々深刻な問題に発展するのを防げる。

4. 人ではなく「ギャップ(乖離)」に焦点を当てる。拙著に書いた通り、「思いやりを持って誰かを去らせることは、矛盾ではない。リーダーとしての責任である」。「あなたが〇〇を満たしていない」と言うのではなく、「この役割には〇〇が必要だが、それが満たされていない」と伝える。批判すべきは適合性であり、決してその人自身であってはならない。

5. 退社だけでなく、その後の「着地」も計画する。これには、退職金、リファレンス(推薦状)、移行期間、そして誰にどのように伝えるかが含まれる。思いやりとは、話し合いが終わった後の詳細な配慮にこそ宿るものだ。

強固なチームカルチャーに本当に必要なもの

私はSolpakで何年もかけてカルチャーを築き上げてきた。壁にバリューを書き並べるのではなく、何が本当に価値あるものとされているかを示す「決断」を重ねることで、それを行ってきた。

チームのメンバーは、誰がどのような理由で評価されているかを見ている。基準に達していないメンバーがいた場合に会社がどう対処するかも見ている。そして、リーダーたちが自らに対しても、他者に求めるのと同じ期待を課しているかを見ているのだ。

カルチャーとは、何を容認し、何に報いるかに表れる。チームに関して下すあらゆる決定は、築こうとしているカルチャーを強化するか、さもなければ弱体化させるかのどちらかだ。

志を同じくするメンバーを惹きつけ、引き留めることは、リーダーにとって不可欠な規律である。そして、最も難しいことの一つでもある。その概念は複雑ではないが、一緒に働くメンバーを大切に思っていればいるほど、自然には湧き出てこないような「一貫した誠実さ」が求められる。

これを正しく実践できる創業者は、冷酷なわけではない。明確なのだ。曖昧さよりも、明確さのほうが常に親切である。

forbes.com 原文

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