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テクノロジー

2026.07.13 12:00

史上初、ヒト型ロボットが手術に成功 外科医不足を救う300万円の汎用機

Unitree G1 (CFOTO/Future Publishing via Getty Images)

近い将来、ヒューマノイドロボットに手術をさせることに期待する人にとって、この点自体が楽観材料となる。今回使われたのが、非常に安価な基本モデルのロボットだったからだ。1Xの「Neo」のように、手に25の駆動自由度を持つ、より高度なロボットを使えば、手術はさらに実現しやすくなるだろう。

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とはいえ、ここで基準となるのは、Intuitive Surgicalの「da Vinci(ダビンチ)」である。ダビンチは過去20年間にわたって手術支援ロボットの分野を代表してきたシステムで、世界中の数千の手術室に設置されている。

しかし、ダビンチは据え置き型で、特定の目的に合わせて造られた専用機器である。車輪で手術室に運び込まれ、所定の位置に接続され、一つの用途を極めて高い水準でこなす。

自ら廊下を歩いて移動することはない。また、価格は200万ドル前後(約3億2336万円)に上るため、米国の地方にある小規模な病院などには、導入のハードルが極めて高い。

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ヒューマノイドに賭ける発想は、それとは異なる。

汎用ロボットが手術の能力でダビンチを上回る可能性は低い。しかし原理的には、人間向けに造られた病院内を移動し、人間の手に合わせて設計された器具を使い、一つだけでなく、現実空間で体を動かすさまざまな作業を担うことができる。

しかも、世界人口のおよそ半数は、外科医が不足する地域に暮らしている。「医療砂漠」、つまり医療サービスが十分に届かない地域は、発展途上国だけの問題ではない。米国やカナダの農村部では、ロボットと遠隔地の専門医がいれば現地で対応できるような処置でも、患者を数時間かかる遠方の医療機関へ送ることが日常的に行われている。

ほかにも、特殊な利用場面が考えられる。南極の越冬隊、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士、将来の火星への航行ミッションに参加する乗員などである。

数千マイル(数千キロ)離れた場所にいる専門家が遠隔操作できる、低価格の汎用ヒューマノイドロボットは、単なる病院向けの機器ではない。現在は医療が届かない場所にとって、不可欠な社会基盤になり得る。

結局のところ、今回の実験により、基本的で安価なヒューマノイドロボットでも手術ができるとわかった。今は確かに、人間が遠隔操作している。だが、明日はどうなるかわからない。

少額の料金で、手術用のフィジカルAI基盤モデル、つまり現実空間でロボットを動かすAIの基礎となるモデルをダウンロードすれば――たちまち外科医の出来上がり。そんなロボットが登場するかもしれない。

現在の医療費や、医療を受けられる状況を考えれば、少なくとも前向きな可能性の一つとは言えるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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