私は数十年にわたってリーダーシップの講義を担当してきたが、授業では学生たちによくシンプルな問いに答えてもらっている。リーダーであることとマネージャーであることの違いは何か、という問いだ。これに対する唯一の正解は存在しないが、多くの人はリーダーシップはより戦略的なもの、マネジメントはより戦術的なものと説明する。AIはおそらく同じ方法ではないにせよ、この両方の役割に影響を与える可能性がある。
AIが情報の整理、効率化、そして次のステップの提案においてますます力を発揮する中で、AIはマネージャーが日々担う多くの業務を自然と強化する。しかし、より優れたリーダーになるためには常にそれとは異なる何かが求められてきた。リーダーは知識を蓄積し、前提に疑問を投げかけ、パターンを認識し、明確な答えが存在しない状況で意思決定を行うことで時間をかけて視野を広げていく。
もし人々がそのような深い理解を自ら築く前にAIが答えを提示するようになれば、組織は戦略的なリーダーよりも効率的なマネージャーを育成する能力を大幅に高めることになるかもしれない。それは問題だ。なぜなら、企業はイノベーションや適応力、そして優れた意思決定で競争しているが、それらは全て強力なリーダーシップにかかっているからだ。
リーダーとマネージャーの育成過程が異なる理由
人は実際、どのようにしてリーダーへと成長するのだろうか。その成長はある役職に突然就いたり、十分な情報を蓄積したりしたから起こるものではないと私は考えている。長年にわたって知識を積み重ね、問題を解決し、キャリアの初期段階では見過ごしていたであろう事柄に気づくのに十分な経験を積む過程で徐々に形成されていくものだ。
何千人もの経営幹部や起業家、研究者、心理学者、ビジネスリーダーにインタビューを行う中で、私は難しい決断にどのように取り組んできたのかを尋ねる機会を得た。答えは人それぞれだったが共通点があった。彼らが頼りにしていた知識は長年にわたって築かれたものだった。過去の仕事や会話、本、研究、メンター、成功、失敗、そしてキャリアを通じて積み重ねたさまざまな経験から知見を得ていた。そのプロセスは彼らがパターンを認識し、より良い問いを立てるのに役立っていたのだ。リーダーになる上でこのプロセスは常に重要な要素だったと私は考えている。



