半導体株は天井を打ったのか?
弱気派の主張である「バリュエーションの高さ」は、企業が好決算を維持し、通期予想を上方修正(ビート・アンド・レイズ)し続ける限り、強気派の主張に比べて説得力が弱いように見える。
弱気派の主張
ある弱気派のアナリストは、現在のバリュエーションをドットコムバブル崩壊の前兆となった2000年6月の市場と比較している。ヤフー・ファイナンスによると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のチーフストラテジスト、マイケル・ハートネットが算出する「バブル・リスク指標」は0.91に達し、ナスダック100の0.69を大幅に上回った。シーキング・アルファによると、ハートネットは、一部の少数銘柄への過度な集中や現在の買われすぎの状態は、2000年6月以来見られなかった水準であるとの懸念を付け加えている。
強気派の主張
一方、強気派の根拠は、高い成長期待と適正なバリュエーションにある。ファクトセットによると、2026年第2四半期の半導体業界の利益は131%増加する見通しだ。ヤフー・ファイナンスの報道によると、ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブスは「これは9回制の試合の3回裏、1アウトといったところだ」と記した。ゴールドマン・サックスは、エヌビディアの予想株価収益率(PER)が21.7倍となっており、同社の5年平均である72倍と比較して割安感があると指摘している。さらに、CNBCの報道では、半導体業界の成長を牽引する高帯域幅メモリ(HBM)の供給は、2027年の大半の期間分まで完売しているという。
アナリストの見解と今後の影響
先述のように、ウォール街の目標株価は多くの半導体銘柄に大幅な上昇余地があることを示している。しかし、強気シナリオの綻びも出始めている。特に、企業からAIチャットボットプロバイダーに対する値下げ圧力、メタによる余剰AI計算能力の販売への取り組み、そしてAI投資に対するリターンが十分に説得力のあるものではないという懸念が顕著だ。
7月16日に決算発表を控えるTSMC、7月23日に最新業績を発表するインテル
強気派の論拠が十分に強固であれば、ヘッジファンドは半導体株の下落を絶好の買い場として捉える可能性がある。なかでも主要な半導体メーカー、米国時間7月16日に決算発表を控えるTSMCや、7月23日に最新業績を発表するインテルが市場の高い期待を大幅に上回れば、反発の勢いは一段と強まるだろう。
投資家は起こり得る結果を見極め、それに応じて投資判断を下すべきである。


