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経営・戦略

2026.07.10 08:20

フィンテックユニコーンGCash、フィリピン史上最大のIPOで15億ドル(約2440億円)調達を計画

stock.adobe.com

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電子マネー「GCash」を運営し、ハイメ・ソベル・デ・アヤラとその一族が率いるアヤラ・コーポレーション(Ayala Corp.)が出資するMyntのIPO(新規株式公開)が、923億ペソ(15億ドル(約2440億円))を調達する見通しで、フィリピン史上最大の新規株式公開となる可能性がある。

週末に提出された目論見書(予備)によると、MyntのIPOでは10月の新規株式公開において、オーバーアロットメント・オプションの12億株を含む最大92億3000万株を1株あたり最高10ペソで売り出す計画だ。これは、2021年に10億ドル(約1620億円)を調達したモンデ・ニッシン(Monde Nissin)の上場以来、最大の上場案件となる可能性がある。

IPO価格の上限を基準にすると、Myntの企業価値評価は6690億ペソ(109億ドル(約1兆7700億円))となる。これは、シー(Sy)一族の中核銀行部門であるフィリピン最大の銀行BDOユニバンクの時価総額6456億ペソを上回る。

グローブ・テレコム(Globe Telecom)や日本の三菱UFJ銀行(MUFG Bank)を株主に持つMyntは、IPOで見込まれる923億ペソの総調達額のうち30%を受け取る。残りは、Myntの経営陣やアント・フィナンシャル、米国を拠点とする投資家ウォーバーグ・ピンカスやLGVPキャピタル・パートナーズが運用するファンドなど、売出株主に配分される。

同文書によれば、調達資金のうち約149億ペソは、融資ポートフォリオと現金準備の拡充、新製品・サービスの開発に充てられる。

Myntのマーサ・サゾンCEOは、「Myntの次の章に踏み出すにあたり、私たちの使命は揺るがない。さらに何百万人ものフィリピン人にリーチし、サービスを提供し、継続的なイノベーションを推進し、すべての人が安全かつ確実に、そして意義ある形でデジタル経済に参加できるようにすることだ」と述べている。

サゾン氏によると、GCashの登録ユーザー数は9000万人で、毎月約4000万人が同プラットフォームを利用している。Myntの昨年の純利益は前年比56%増の過去最高となる173億ペソに急増した。GCashの取引額が28%増の17兆ペソとなったことを受け、売上高は27%増の798億ペソに伸びた。GCashはもともと、グローブ・テレコムが2004年にテキストメッセージベースの決済プラットフォームとして立ち上げた。グローブ・テレコムは、アヤラ・コーポレーションとシンガポールのシングテル(Singtel)が共同所有している。

アヤラ・コーポレーションは同国最古のコングロマリットで、ハイメ・ソベル・デ・アヤラ一族の家長の祖父が1834年に蒸留所として創業した。現在、マニラ上場の同社は銀行、エネルギー、公益事業、不動産へと事業を拡大している。一族の純資産は34億ドル(約5520億円)で、フィリピンで最も裕福な10一族に入っている。

(forbes.com 原文)

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