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アート

2026.07.20 15:00

工場跡地が地域のハブに 北杜市で進む文化の集積|アートな数字

展覧会、芸術祭、フェア、オークションなど多彩な話題が飛び交うアートの世界。この連載では、毎月「数字」を切り口に知られざるアートな話をお届けしていく。アートツーリズムを掲げる北杜市の新たなハブ、GASBON METABOLISMの正体とは。

今月の数字|都心から車や電車で約2時間。山梨県北杜市は、美術館やギャラリーが点在し、アートと建築、八ヶ岳山麓の自然を味わえるデスティネーションだ。昨今、その豊かな環境に魅了されて移住や二拠点生活をするクリエイターが増え、ますます文化の厚みのある地域へと進化している。
今月の数字|都心から車や電車で約2時間。山梨県北杜市は、美術館やギャラリーが点在し、アートと建築、八ヶ岳山麓の自然を味わえるデスティネーションだ。昨今、その豊かな環境に魅了されて移住や二拠点生活をするクリエイターが増え、ますます文化の厚みのある地域へと進化している。

「東京・西麻布のギャラリーと家賃は同じですが、面積はおよそ100倍。やはりできることが違いますね」

八ヶ岳や南アルプスに囲まれた山梨県北杜市で、巨大なアート複合施設「GASBON METABOLISM」を運営する西野慎二郎は穏やかな笑顔でそう話す。

北杜市はクリエイターが増え、清春芸術村や中村キース・ヘリング美術館、平山郁夫シルクロード美術館の存在もあり、“文化度の高い”地域として発展してきた。「でも軽井沢ほどハイブロウじゃない、肩の力が抜けた感じがいいんです」と西野。

クリエイティブコンサルタンシーを経営しながら、都内で約20年ギャラリーを営んできた西野が二拠点生活を始めたのは約5年前。コロナ禍に移住していた友人を訪ねた際に、自然豊かな環境に惹かれたという。1000平米超の工場跡地を、アーティストインレジデンス、ギャラリー、倉庫へと改装。ブリュワリーなども併設し、毎月イベントを開催して人を集め、地域のコミュニティハブとして機能している。

すべての展示スペースは完全に仕切られることなくつな施設内では出展アーティストを招いたトークショーやパフォーマンス、音楽ライブなども行われる。
すべての展示スペースは完全に仕切られることなくつな施設内では出展アーティストを招いたトークショーやパフォーマンス、音楽ライブなども行われる。

施設内には大小さまざまな空間があり、そこでは年10回ほどの個展を開催したり、西野自らが“次元”をテーマに集めた作品を展示したり。さわひらきや玉山拓郎といった実力派のインスタレーション、“北杜市の先輩”小林泰彦の彫刻、米国のアーティストユニットMSHRのデジタル作品などが点在し、それらにはGASBONのコレクションもあれば、購入可能な作品もある。

次ページ > アーティスト界隈に面白がってもらえる場所

文=鈴木奈央 写真=若原瑞昌 書=根本充康

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