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2026.07.10 07:00

絶好調マイクロンの死角、AI需要増でも収益が頭打ちになる意外な理由

sauloangelo - stock.adobe.com

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マイクロン・テクノロジー(MU)の新たな長期契約は、変動リスクの大きいサイクルの安定化を目指すものだが、同時に歴史的な収益性に上限を設ける可能性もある。

過去1年で700%超上昇したことを踏まえれば、マイクロン・テクノロジーの株価には高い期待が織り込まれていると言ってよい。同社はAI主導の前例のないメモリー不足の好機を捉え、過去最高を更新し、市場予想も上回る業績を示している。

経営陣は新たな戦略として、半導体業界特有の激しい景気循環の波を和らげることを目的とした、一連の長期的な「戦略的顧客合意(SCA:Strategic Customer Agreements)」を導入した。しかし、まさにこの解決策の中に、同社株にとっての最大の脅威、すなわちマイクロンが現在の安定と引き換えに将来の利益を譲渡してしまったというリスクが潜んでいる。

収益性はすでに異例のピークに達している

まず、その高さに注目したい。マイクロンの過去12カ月間の純利益率は41.5%と、過去5年間で最高に達しており、3年間の平均値である1.5%とは大きくかけ離れている。営業利益率も48.4%と同様の傾向を示しており、3年間の平均値である4.5%を大幅に上回っている。来たる第4四半期について、同社は売上総利益率を約86.0%と予想している。これらの数値はハードウェア企業としては驚異的であり、高いバリュエーションを正当化するものだ。

株価売上高倍率(PSR)は22.4倍で取引されており、過去10年間の最高値である7.6倍を大きく上回っている。業績指標が過去の平均値からこれほど乖離している場合、さらに上昇する余地よりも、下落する余地の方がはるかに大きい。市場の株価形成は、現在の好調な業績と、この新たな収益水準が維持可能であるという信念の両方を反映している。過去の平均値への回帰が少しでも起きれば、同社株のマルチプル(株価倍率)にかなりの下押し圧力がかかることになる。

新たな契約が利益率の上限を画定させる可能性

ここで、新たな顧客契約が極めて重要になってくる。これらのSCAは、業界における大幅な価格の変動リスクに対するセーフガードとして機能することを目的としている。しかし、同時に制限を課す可能性もある。経営陣が述べたように、「最大の契約は一般に、既存製品に対して現在の第2四半期の市場価格を天井とする上限価格が設定されている」からだ。これらの契約は軽視できない規模だ。

これまでに締結された16の契約は、複数年にわたり「当社のDRAM数量の約20%、およびNAND数量の3分の1」を網羅している。この仕組みは利益に対する貴重なセーフティネットを提供する一方で、メモリ価格がすでに高騰している現在の水準を超えてさらに上昇し続けた場合、マイクロンの事業の大部分がその恩恵を受けられない可能性も示している。下落から保護するために設計されたまさにその仕組みが、市場が期待するような大幅な業績の上振れを達成する同社の能力を制限してしまうかもしれない。

大幅な株価上昇を経て、成功の基準は極めて高くなっている。事業リスクを抑えるための同社の注目すべき戦略的イニシアチブは、投資家がプレミアムを支払っているまさにその上振れ余地(アップサイド)を、意図せず制限してしまったかもしれない。

今後注視すべき重要な要素は、スポット市場のメモリ価格が上昇し続けるかどうかである。もし上昇し続ければ、マイクロンにおける非契約事業の業績がその結果を明らかにすることになるだろう。

forbes.com 原文

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