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リーダーシップ

2026.07.08 17:35

リーダーに欠けているのは「ストレスをコントロールする力」だ

stock.adobe.com

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多くの組織が、リーダーの戦略的思考やコミュニケーションスキル、さらには共感力を養うために、多大な時間とリソースを費やしている。しかし、見落とされがちでありながら、他の行動を陰で左右する極めて重要な能力が一つある。それが「ストレスをコントロールする能力」だ。

グラスドア(Glassdoor)によると、バーンアウト(燃え尽き症候群)は過去10年間で最悪の水準に達しており、その波及効果は個人の幸福(ウェルビーイング)にとどまらない。管理職が感情をコントロールできなくなると、チームはフィードバックの質、組織文化の安全性、そして協調性の低下という形で、その影響をまともに受けることになる。マネージャーが会議室に持ち込むストレスは、個人のものだけでは終わらない。その場の空気を支配してしまうのだ。

「チーフ・エナジー・オフィサー」としてのリーダー

最近、最高経営責任者(CEO)という役割の有益な捉え直しを目にした。それは「チーフ・エナジー・オフィサー(最高エネルギー責任者)」という表現だ。この肩書は、従来のリーダーシップ開発プログラムがしばしば見落としている本質を捉えている。すなわち、個人の精神的・感情的な状態は、組織にとっての資産にも負債にもなり得るということだ。

データもこの考えを裏付けている。従業員の69%が、マネージャーは自分のメンタルヘルスに対して、配偶者やパートナーと同等の影響力を持つと回答している。管理職は、部下がどのように感じ、機能し、そして最終的に会社にとどまるかどうかに、極めて大きな影響力を握っているのだ。

それにもかかわらず、高いストレス耐性を持つリーダーはわずか18%にとどまる。この数字は個人の弱さを示すものではなく、人材開発におけるギャップを明らかにしている。

ストレスがリーダーシップの質に及ぼす影響

リーダーの感情をコントロールする能力は、部下の信頼、エンゲージメント、パフォーマンスに直接的な影響を与える

これが実際に何を意味するのか考えてみてほしい。いっぱいいっぱいになっているマネージャーには、声をかけづらくなる。そのフィードバックは簡素で、トゲのあるものになる。質問することをやめ、一方的に指示を出すようになる。心理的安全性は、口調や存在感のわずかな変化を通じて徐々に損なわれていく。チームはその変化を、言葉にできるようになるずっと前から感じ取っている。

しかし、別のやり方もある。コロナ禍が最も深刻だった時期、私は不確実な状況の中で会社を率いながら、ありのままの自分でありつつも、意図的に「冷静さ」を示すよう努めた。

当時、多くの人がそうであったように、私も自社のビジネスや従業員が最終的にどのような影響を受けるのか、まったく予測がつかなかった。その経験から学んだのは、人々はこちらが想像している以上に物事を感じ取っているということだ。彼らは、経営陣が語る言葉と、その本音の「ズレ」を敏感に察知する。私自身のストレスレベルはリーダーシップと不可分であり、すべての会議、すべての意思決定に織り込まれていると気づいた時、私は自分の立ち振る舞いを変えた。

毎月全社会議を開いて財務状況を説明し、従業員が自分の仕事に影響する変化について疑心暗鬼にならないようにした。また、定期的に一人ひとりと対話し、誰もが直面していた厳しい現実に寄り添う時間を作った。

従業員に対して透明性を保つことは、私の冷静さと彼らの信頼をつなぐ架け橋となり、同時に、最も効果的なストレスコントロールツールのひとつにもなった。私のこの経験が、リーダーはすべての答えを持ち合わせている必要はないということを思い出すきっかけになれば幸いだ。チームが求めているのは、確実性よりも、リーダーが真摯に向き合ってくれる「存在感」であることが多いのだ。

ストレスコントロールを開発プログラムに組み込む方法

マネージャーが心の安定を保てるよう支援するために、以下のステップを実践してほしい。

1. 共通のトリガー(引き金)を特定する

リーダーが自らの不安を誘発する状況、アプローチ、あるいはコミュニケーションスタイルを認識していれば、自己コントロールが容易になる。こうした自己認識は、適性検査や構造化された振り返りを通じて、自身の行動パターンを浮かび上がらせることで養うことができる。このプロセスを進めるために、人材開発の専門プロバイダーと提携することも検討するとよい。目的は、ストレス要因を完全に排除することではない。本人が自身の弱点(ペインポイント)を早期に察知し、それに対処する能力を身につけられるよう支援することだ。

2. リカバリーの時間を予定に組み込む

過度な負荷に対処するには、多忙な時期に意図的なリカバリー(回復)の時間を設ける必要がある。管理職に対し、会議の合間に緊張をほぐす時間(たとえ15分でも)をスケジュールに入れるよう促そう。週に少なくとも1回は、予定の少ない午前中または午後を確保し、その「リカバリー」時間を譲れないものとして扱う。この実践は、境界線を引く能力を高めるだけでなく、ダウンタイムがToDoリストを終えたことに対するご褒美ではなく、ポジティブな成果を出すために不可欠なものだという認識をあらゆる階層のスタッフに浸透させることにもつながる。

3. 反射的に反応せず、「間」を置く練習をする

ストレスは体感時間を縮める。視野を狭め、思慮深さが最も必要とされるまさにその瞬間に、拙速で反射的な決定を下すよう人を追い込んでしまう。一時停止する(間を置く)能力は、その悪循環を断ち切る。役員やマネージャーに対し、難しい質問に答える前に一呼吸置くことや、安易に回答を急ぐのではなく確認の質問を挟むことを促そう。この習慣を定着させるために、リーダーは防衛的になるよりも「好奇心」を、緊急性よりも「明確さ」を、そして支配するよりも「つながり」を選択すべきだ。

4. 心をリセットして会議に臨む

会議に入る前に、5分間の「個人リセット」を実践する。それがボックス・ブリージング(箱型呼吸法)であれ、マインドフルネスの確認であれ、あるいは短い散歩であれ、心身を整えるスペースを確保することで、これからどれほど困難な場面が待ち受けていようとも、より意識的に会議に臨む準備が整う。神経科学の研究によると、リーダーの自律神経系の状態は他者に伝染する。地に足の着いた、安定した状態を周囲に伝えるよう選択すれば、結果は格段に良くなる。

「インナーワーク(内省)」に組織として取り組むべき理由

リーダーシップ開発は、ビジョンを効果的に伝える方法、会議の進行、あるいは対立への対処など、外的な能力に焦点が当てられがちだ。それらのスキルも重要だが、当事者のエネルギーが枯渇していれば、その効果は台無しになってしまう。管理職のストレスコントロールを支援することは、彼らの向上心や野心を削ぐことではない。彼ら自身と、彼らが率いる部下のレジリエンス(回復力)を高めるためのものなのだ。

プレッシャーの下でも自身の精神状態をコントロールできる役員は、困難な話し合いにおいても好奇心を持ち続け、苦境にあるチームメンバーに寄り添い、重大な局面でより賢明な意思決定を下すことができる。こうした瞬間こそが、真のリーダーシップを定義する。

未来に備えた組織は、極めて不安定な時代にあってもなお、活躍できる人々によって設計されるべきなのだ。

forbes.com 原文

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