蚊などの虫に刺された跡が黒いシミになる人がいる。原因は、ズバリ、刺されたところを掻きむしってしまうことだが、掻かなくてもシミになることがある。関東で美容外科アイシークリニックを展開する医療法人社団鉄結会は、虫刺され跡のシミを作らない、または早く消す方法を解説している。
虫刺され跡の黒いシミは、医学用語で「炎症後色素沈着」という。虫に刺されたりニキビができたりして炎症が起こると、メラノサイトが活性化し、メラニン色素が過剰に産生されて皮膚が黒くなる。そのため、掻きむしらなくても、炎症が起きればシミになる可能性がある。虫刺されによるシミの沈着を経験したことのある人は、鉄結会が全国20〜50代の男女300人を対象に行った調査によれば、72.3パーセントにものぼる。

しかし、いちばんの原因は掻きむしりだ。強く掻くことで皮膚が傷つき炎症が悪化した状態を「掻き壊し」または「掻破性皮膚炎」と言うが、色素沈着ばかりか感染症になるリスクも高まる。掻き壊しの経験がある人は、ほぼ毎回掻き壊す人から、たまに掻き壊す人をあわせるとじつに82パーセントだ。掻かないように気をつけていても、寝ているときなどに無意識に掻いてしまうこともある。

そこで鉄結会は、掻き壊しを防ぐ3つの方法と、色素沈着を残さないための3つのポイントを示している。
掻き壊しを防ぐには
1. 刺されたらすぐに冷やして痒みを和らげる。
2. ステロイド配合のかゆみ止めを早めに塗る。
3. 熟睡中の掻き壊しを防ぐために患部を覆う。
色素沈着を残さないためには
1. 赤みや腫れがある炎症期にステロイド外用薬で炎症を抑える。
2. かさぶたから新しい皮膚ができる回復期は、保湿と紫外線対策を徹底する。
3. 色素沈着期には、美白成分配合の化粧品を使う。またはビタミンCを摂取する。
ステロイドを長期にわたって使用すると皮膚に悪影響があるので、早めに短期間使用することが大切。傷になったときは、抗生物質含有の軟膏を併用して感染症を予防する。また、紫外線は色素の沈着を促進させるので、患部を日に当てないことも重要だ。
掻き壊しをせず、早期に適切な処置を行えば、炎症は3〜5日でおさまり、色素沈着のリスクは約20パーセントと低くなる。跡が残ったとしても、2週間から1カ月で消える。掻き壊してしまった場合は、炎症期間は1〜2週間以上となり、色素沈着リスクは約60パーセント。跡が消えるまでに3カ月から1年以上かかる場合もあるから、注意が必要だ。重症の場合は皮膚科を受診しよう。



