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2026.07.09 11:30

アップルがAI競争の「目立たない勝者」である理由、独自戦略を投資家評価

saiko3p - stock.adobe.com

AI支出を抑える規律が投資家心理を支えている可能性

市場はまた、アップルがAI関連の支出を慎重に抑えている点にも気づき始めているのかもしれない。というのも、アマゾン(AMZN)アルファベット(GOOG)メタ(META)マイクロソフト(MSFT)の4社は、今年だけでAI関連の設備投資に合計約7000億ドル(約114兆円)を投じ、ギガワット規模のAI学習用クラスターを整えようとしているからだ。

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その一方で、一部の企業顧客はAI支出をより厳しく見直し始めている。たとえばテスラは最近、従業員がAIツールに使う費用を制限した。利用量に応じて課金される仕組みが広がり、費用が以前よりはっきり見えるようになったことで、AIのコスト管理へと関心が移っているのだ。

これに対し、今年のアップルの設備投資見通しは約140億ドル(約2兆2800億円)で、前年から横ばいであり、3月期にはむしろ減少した。市場はこの保守的な姿勢を評価しているのかもしれない。アップルは、グーグルのGeminiのような提供企業から高度なAI機能のライセンスを受けることで、手元資金を温存しつつ、既存の利用者にAI機能を届けている。そのため、ハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)の投資が減速すれば、アップルの戦略は特に先見の明があったように見えてくるだろう。仮にAIインフラへの投資が最終的に期待を下回るリターンしか生まなければ、アップルのやり方はいっそう魅力的に映るはずだ。

とはいえ、これでアップルが無敵になったわけではない。メモリー費用は2027年まで高止まりすると予想され、iPhoneを含めて追加の値上げが行われる可能性はなお高い。実際、IDCはすでに、消費者が価格に敏感になっていることを理由に、今年のPC市場は縮小すると予測している。

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今回の株価回復は、この移行期を乗り切るアップルの力を投資家が信じている証だが、その信頼は、まもなく発表される第3四半期決算を経ても揺らがずに続くかどうかが問われる。現時点でアップルは、AI分野における目立たない勝者に見える。競合他社と同じようにコスト上昇に直面しながらも、他社が容易にはまねできない競争優位と利益率の構造を保っているからだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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