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経済

2026.07.08 10:00

コーヒー豆価格が急騰、エルニーニョ懸念で「ミーム株の領域」に突入

stock.adobe.com

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世界で最も日常的に消費され、広く取引されている2大商品であるコーヒー豆とカカオ豆の先物価格が急騰した。強力なエルニーニョ現象(スーパーエルニーニョ)が産地のブラジルや西アフリカの収穫に及ぼす影響を投資家が警戒しているとみられ、特にコーヒー豆は「ミーム株」化しつつあるとアナリストらは警告している。

コーヒー豆先物は7月6日の商品市場で最大18.5%急伸し、1ポンドあたり3.57ドルに達した。1日の上げ幅では2000年以来最大となる。7日早朝の取引では7%以上反落したが、コーヒー先物価格は6月10日以降、すでに48%以上値上がりしている。

金融サービスグループのStoneXは、6日の「歴史的な取引日」を受けて、コーヒー豆先物は「ミーム株の領域に入った」と指摘。機関投資家やコンピューター主導の取引ファンドによる積極的な買いが、コーヒー生産国からの強い売り圧力を上回ったと説明した。

StoneXによると、トレーダーがエルニーニョ現象により収穫に影響が出る可能性に備える中、高品質なアラビカ種の豆の供給が逼迫していることなどを背景に、気象関連の懸念が高まっているという。しかし、ブラジルの収穫量に影響するような「気象上の問題は実際には生じていない」とアナリストは指摘。「品質が依然として最大の懸念事項だ」としている。

今月初め、太平洋でエルニーニョ現象が発生したことが発表された。米海洋大気庁(NOAA)によれば、エルニーニョ現象は通常11月から翌年1月にかけて最盛期を迎え、冬の間、北半球の国々に重大な影響をもたらす。エルニーニョ現象が発生した年は暖冬になりやすく、降雨パターンも不安定になる。

チョコレートの原料であるカカオ豆の先物価格も6日、13%急騰して1月以来の高値を記録した。デンマークで設立されたオンライン投資銀行サクソバンクの商品市場戦略責任者、オレ・ハンセンによると、主要産地の西アフリカ全域で長雨が続き、供給懸念が高まったことが主な要因だという。

今後注目すべき点は、アラビカ種コーヒー豆先物の指標となるインターコンチネンタル取引所(ICE)が証拠金要件を引き上げ、トレーダーがポジションを維持するために追加の現金を口座に入金することを余儀なくされるかどうかだ。そうなればコーヒー豆価格の上昇トレンドが反転する可能性がある一方、取引所の認証在庫が減少すれば「市場に迫る重大な構造的リスク」となり得るとStoneXは警告している。

小売価格高騰も需要は落ちず

米連邦準備制度理事会(FRB)のデータによると、米国におけるコーヒー粉の平均価格は4月に1ポンドあたり9.72ドルを付けて過去最高を記録したのち、5月には9.51ドルへとわずかに下落した。

コーヒー豆の価格はここ数年、ブラジルやベトナムといった主要生産国が悪天候に見舞われたことで世界的に供給が逼迫し、高値で推移している。しかし、StoneXは今月初めのレポートで、生産コストの上昇はまだコーヒー需要を押し下げるに至っていないとの見方を示した。理由として、米国におけるコーヒー消費量が今年過去最高を記録したことや、コーヒーが依然として米国で最も消費量の多い飲料であることを挙げ、米国成人の66%が「日常的にコーヒーを消費している」と回答しボトル入り飲料水や水道水をわずかながら上回ったとする報告書を引用している。

コーヒーの価格には最近のインフレも影響している。フォーブスの推計によると、米国におけるコーヒー粉1袋の平均価格は、2020年6月から2026年4月の間に115%も高騰した。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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