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欧州

2026.07.08 07:00

ヘルソンから広がるロシア軍の「ドローン包囲戦」 都市機能を組織的に破壊、住民に退避強いる

ウクライナ南部ヘルソン市で、ドローン(無人機)対策の防護ネットに絡まったロシア軍の爆弾搭載ドローン。2026年6月3日撮影(Ivan Antypenko/Suspilne Ukraine/JSC "UA:PBC"/Global Images Ukraine via Getty Images)

彼女もまた、こうした攻撃は単発的と言えるような水準をはるかに超えており、年金を配達する郵便車両、緊急車両、避難車両なども攻撃されていると語る。ロシア軍は、道路沿いに「待ち伏せドローン」を隠して配置し、車両が近づいてきてから攻撃する手法も用いているという。

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スロビャンシクの状況については、ホロウコの説明を裏づける別の報告もある。在米のウクライナ支援団体「ディグニタース・ユークレイン」のリュバ・シポビッチ最高経営責任者(CEO)は6月、市内を撮影した動画をソーシャルメディアで共有し、こう記している。「スロビャンシク。敵から14km。敵のFPVドローンが市内の通りの上にまで飛んできている。地元住民は『今回も何とか無事に済むだろうか』と祈るように口にする」

英誌エコノミストは2025年1月の記事で、ヘルソン市軍行政府のロマン・ムロチュコ長官(当時)の話として、ロシア軍はヘルソンをFPVドローン操縦士の訓練場として用いている可能性があると伝えた。一方でムロチュコはほかの可能性として、緩衝地帯の設置や、将来の攻勢に向けた準備も考えられるとしている。

前出のザブリスキーによると、傍受された通信や目撃者の証言からは、ロシア軍のドローン操縦士がローテーションで定期的にヘルソンやその周辺地域に配置されていることがうかがえるという。ただ、こうした主張について独立した検証はされていない。

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ウクライナ最高会議(国会)のオレクサンドラ・ウスチノバ議員は「戦争初期、FPVドローンは戦車を追い回していました。いまでは、あらゆるFPVドローンが人間を追い回しています」と筆者に述べた。

ウクライナの歴史学者ヤロスラウ・フリツァクは、使われている技術は新しいものだが、裏にある戦略自体は新しいものではないと指摘する。彼によれば、ヘルソンなどで行われていることは、かつてチェチェン共和国で行われたこととの類似性が認められる。ロシア軍はチェチェンで、市場や人通りの多い道など、民間人が集まる場所を意図的に攻撃していた。

フリツァクは、当時から変わったのは、安価なドローンの登場によって、同様の圧力をはるかに低いコストで継続的に加えられるようになったことだと筆者にコメントした。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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