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欧州

2026.07.08 07:00

ヘルソンから広がるロシア軍の「ドローン包囲戦」 都市機能を組織的に破壊、住民に退避強いる

ウクライナ南部ヘルソン市で、ドローン(無人機)対策の防護ネットに絡まったロシア軍の爆弾搭載ドローン。2026年6月3日撮影(Ivan Antypenko/Suspilne Ukraine/JSC "UA:PBC"/Global Images Ukraine via Getty Images)

ザブリスキーによると、ロシア軍はドローンの用途を直接攻撃以外にも広げており、たとえば、民間人の移動を制限するために、偽装した対人地雷をドローンから道路や住宅地にばら撒いている。最近では、ドローンから焼夷性の混合物を投下し、集合住宅や住宅街に火災を発生させる事例も確認されている。

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こうした手法は南部のニコポリやザポリージャ、北部のスーミ、東部のクラマトルシク、コスチャンティニウカといった方面でも見られるようになっていると彼女は指摘する。ロシア軍は、ヘルソンで練り上げた手法を前線のほかの地域に広げていると推測されるという。

ヘルソン出身の大学教授で、2022年にロシアの占領から逃れ、その後自宅がロシア軍の砲撃で破壊される被害に遭ったナタリヤ・クゾボバは、一連の攻撃は個別の暴力行為ではなく一つの軍事作戦として理解すべきだとの見解を筆者に示した。

「砲撃、ドローン、攻撃型UAV(無人航空機)、滑空爆弾はそれぞれ別個の現象ではありません。これらはロシア軍による意図的な作戦行動の一部なのです」(クゾボバ)

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彼女によると、ロシア軍は戦場の状況に応じて滑空爆弾や火砲、FPVドローン、遠隔散布式の対人地雷を使い分けているものの、目的は同じだ。前線地域のコミュニティーを居住不可能な状態にすることである。実際、攻撃対象は民間人自体だけでなく、住宅や病院、学校など、都市機能を維持するために不可欠なインフラに及んでいる。

ウクライナ国家親衛隊第27独立旅団に所属するルスラン・ツァレノクも筆者の取材に、ロシア軍は著しい人口流出を強制するため民間インフラを攻撃するケースが増えていると説明した。「彼らは民間インフラを破壊して民間人を退去させ、それから現地に侵入し、さらに徹底的に破壊していきます」

ジャーナリストのザブリスキーは、ヘルソンは「この種の戦争行為の実験場」になっているとしたうえで、有効な抑止や責任追及が行われなければ、ヘルソンで練り上げられた戦術はウクライナ国外にも広がる可能性が高いと警告した。

ヘルソンから各地に広がる「ドローン包囲」

東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンシク両州)の前線に位置する都市や村落からの民間人避難を支援している人道組織「ドブラ・スプラバ」の共同設立者、アリーナ・ホロウコも同様の評価をしている。

ホロウコは筆者の取材に、ロシア軍のFPVドローンはドネツク州のスロビャンシクやクラマトルシクでも民間人を狙って攻撃していると話した。「彼らは民家や民間車両、路上にいる人々を故意に攻撃しています」

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翻訳・編集=江戸伸禎

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