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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

Nomad_Soul / Shutterstock

日本のビリオネアは年齢も学歴もさまざまだ。戦中戦後の混乱の時期を生き抜いた創業者もいれば、IT隆盛の現在に財を成した起業家もいる。彼らの履歴書からひとつの「法則」を見つけ出すのは難しい。

ただし、履歴書の「行間」から浮かび上 がってくる事実がある。それが「現状を否定する勇気」だ。彼らが億万長者への道 を歩み始めるきっかけとなった史実を、履歴書からうかがい知ることができる。

自ら創業し、財を成したビリオネアの多くに共通するのは、転職経験だ。例えば 総資産2兆円超の柳井正・ファーストリテイリング会長兼社長は家業の小郡商事を継ぐ前にジャスコで働いている。

総資産1兆円超の三木谷浩史・楽天会長兼社長 は企業前に日本興業銀行で留学期間を含め 7年以上勤めている。ユニ・チャーム創業者の高原一朗は大学卒業後関西紙業に勤務、日本電産創業者の永守重信は起業前にティアックで修行を積んだ。

他にも例を挙げればきりがない。京セラ創業者の稲盛和夫は松風工業、オービック創業者の野田順弘は近鉄百貨店で若い時代を過ごしている。

楽天の三木谷会長兼社長はかつて「阪神・淡路大震災で故郷が瓦礫の山と化し、肉親を失ったことが人生観に大きな影響を与え、起業を決意した」と語っている。 現在と比べて、終身雇用が当たり前だった 時代に独立・起業するのは、はるかに障 害も多かったはずだ。そんな常識を否定する勇気を彼らは有していた。

一方、ビリオネアには親から継いだ家業を改革し、大きく育てた者も多い。
イトーヨーカ堂を創業した伊藤雅俊名誉会長は家業の用品店「洋華堂」をチェーンストア化して成功した。家業を継いだあとの柳井正もカシミアキャンペーンなどの積極経営で家業を拡大させた。

前例を破り新規分野に臨む「挑戦する勇気」が億万長者への第一歩なのだ。

吉田彩乃、藤沼真介、フォーブス ジャパン編集部 = 取材

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