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経営・戦略

2026.07.08 07:00

AI時代のチーム編成、「小さすぎる」が招くリスク

stock.adobe.com

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私は海兵隊で、6人編成の無線偵察チームに所属していた。各役割は明確だった。チームリーダーは最終判断を下し、上級将校との連絡役を担った。副リーダーはチームが常に準備万端で機能するように整えた(COOに相当する役割だ)。ポイントは行軍の先頭に立ち、最前方の目と耳となった。無線手はチーム内外の通信を維持した。航法担当は地図、コンパス、GPSを掌握し、進路と時間管理を担った。

私は「ラバ」だった。つまり、バッテリーや予備の水、そして弾薬の大半を運んだ。

サルデーニャ島での訓練任務では、どこに野営地を設けるかを決めなければならなかった。判断には、秘匿性、遮蔽、そして情報収集のための無線信号品質の間でトレードオフを管理する必要があった。唯一の正解はない。私たちは経験を持ち寄り、秘匿性よりも情報収集を優先することを選んだ。夜明け前には陣地が見えるようになるため、日の出前に撤収しなければならないと分かったうえでの選択だった。

誰ひとり、全体像を一人で見通していたわけではない。だが、私たちが一緒なら見えた。

不確実で、しかも重大な局面で行動する際、最悪なのは、安易に同調したり、重要な洞察を見落としたりするメンバーでチームを編成することだ。思考の多様性は、私たちをバイアスから守ってくれた。少人数では見落としていたであろうものを捉えることができたのである。

この経験があるからこそ、いま組織で起きていることに懸念を抱いている。

小さなチームの利点(そしてその内側にある落とし穴)

2026年4月、SnapのCEOであるエヴァン・シュピーゲルは、1000人規模の人員削減計画を「Snapの長期的な可能性を実現するために必要」と位置づけ、小規模でAI搭載の「スクワッド」への戦略転換を打ち出した。ほかの経営幹部も注視しており、すでに同様の実験を始めているところもある。

売り文句は明快だ。人は少なく、ツールは賢く、実行は速く。

だが、チームの人数を減らすことと、チームを研ぎ澄ますことは別の意思決定である。そして小さくしすぎると、スプレッドシートには現れない影響が出る。リスクが集中するのだ。

リスクを許容する2人が組むチームを想像してほしい。その結果、両者ともスピード重視で動く。そこに、彼らのテンポをなぞり、本能を肯定するAIツールを加えれば、思考のチェック機能ではなく、増幅装置が生まれる。

AIは、利用者の関与を維持するようにプログラムされている点を忘れてはならない。私はこれを「シリコンのイエスマン」と呼んでいる。最適なチームダイナミクスではなく、エンゲージメントのために設計されているのだ。すでに世界観を共有する少人数チームでは、シリコンのイエスマンは盲点を捉えられない。

次に、4人チームを想像してほしい。うち2人はリスク寄りで前に進み、残る2人は重要な意思決定を圧力テストするためにスピードを落とす。すると摩擦が生まれ、議論が起き、AIでは再現できない追加の視点がもたらされる。

それが「人間×AI」の乗数効果である。テクノロジーが鋭くなるのは、人の判断が補完的に働くときであって、圧縮されたときではない。

データがすでに示していること

Atlassianの「The State of Teams 2026」レポートによれば、経営層の89%が「AIはスピードを高める」と答える一方で、組織全体のROIを示せるのは6%にとどまる。多くの人がAIを使っているが、それをチームが実際に「一緒にどう動くか」に組み込めているのは29%だけだ。

裏づけとなる連携がないスピードは、成果ではなく露出(リスク)を生む。

デロイトは、高業績チームのメンバーは、リーダーから信頼されていると感じる確率が2.3倍高いことを見出した。また、チームの成功要因として感情知性と社会的知性が最重要だと述べている。にもかかわらず、組織はAI予算の93%をテクノロジーに、わずか7%を人に投じている。

我々は、それを操るはずの人間よりも速く動く機械に投資しているのだ。

規模だけでなく、認知的多様性を設計する

チームを率いる立場なら、人数を減らす前に問うべきなのは、「チームが自分たちの盲点を見抜く力を失う前に、どこまで小さくできるか」である。

有効な打ち手をいくつか挙げる。

1. 人員削減の前に、行動特性の構成を監査する。残るメンバーが全員、速く決断できるタイプなら、エコーチェンバーをつくってしまう。全員が慎重派なら、意思決定は停滞する。どちらの偏りもリスクであり、そう把握できれば、どのような採用が補正になるかも見えてくる。

2. 役割の要件ではなく、チームに欠けているものを基準に採用する。行動アセスメントは、意見の不一致をどう処理するか、曖昧さにどう対処するか、周囲に与える自分の影響をどう読み取るかを可視化する。これらは、面接が一貫して見落とす領域である。

3. いまいるチーム内のミスマッチに対処する。行動特性のミスマッチが中程度なら、コーチングで埋められることが多い。だが、役割が求めるものと本人の自然な適性との差が本質的であれば、最も効果的なのは配置転換、すなわちその人が苦しむのではなく力を発揮できる役割を見つけることだ。目標は人を排除することではない。本人の性質に逆らう働き方を求めるのをやめることにある。

海兵隊では「機械の性能は、それを扱う海兵の力量に左右される」と教えられた。AI後の世界においても、これは優れた助言であり続ける。いまのミッションは、バランスを崩さずにAIを活用することである。

forbes.com 原文

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