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AI

2026.07.07 13:58

AI時代のSaaS競争:勝ち残る企業の3つの特性

stock.adobe.com

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今日のSaaS業界における最大の誤解は、AIが技術競争だと思われていることである。

パートナーシップを率いてきたキャリアを通じて、私は複数のテクノロジー革命を経験してきた。オンプレミスからクラウドへの移行、モバイル、ウェアラブル、マーケットプレイス。いずれも同じ予言を伴っていた。「これがすべてを変える」と。多くはそうならなかった。しかしAIは違う。しかも、多くの人が考える理由とは異なる。

すべての企業が同じモデル、API、インフラにアクセスできる。ゆえに成功の鍵は、AIへの独占的なアクセスを持つことではない。AIを軸により良いビジネスを構築することこそが重要なのである。

ガートナーは、世界のAI支出が2026年に47%増の2兆5900億ドルに拡大し、なかでもモデルへの支出は110%増になると予測している。より重要なのは、これまでのAI支出の主導役が主としてテクノロジー企業とハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)であった、というガートナーの指摘だ。エンタープライズ企業はまだ、支出能力を十分に発揮していない。

SaaS領域において、AIのリーダーとそれ以外を分けるのは次の3つの特性だと私は考える。

1. 流通(ディストリビューション)を押さえる

顧客は、すでに自分たちが働いている場所、あるいはAIに投資している場所で、あなたを見つけられなければならない。

私の予測はこうだ。2030年までに、エンタープライズAIソフトウェアは、従来の直接販売よりも、ハイパースケーラーのマーケットプレイス経由で購入される割合が高くなる。現在、エンタープライズのAI予算は、ハイパースケーラーとそのマーケットプレイス(AWS、Google Cloud、Microsoft)、またはAIファーストで構築された企業(OpenAI、Anthropic)へと、ますます流れ込んでいる。

OpenAIは年換算で推定250億ドルの売上規模のビジネスを構築した。Anthropicは年換算売上が300億ドルを超えたと報じられている。Microsoftは年換算で約370億ドルのAI売上があると報告し、AWSは150億ドルを超えた。GoogleのエンタープライズAI事業は前年同期比で800%成長した。

次世代のSaaSの勝者が問うべきは「顧客はどうやって私たちを見つけるのか」ではない。「既存の購買行動やプロセスにどう組み込まれるか」である。

顧客がAI予算を投じる場所に自社のソリューションをバンドル(抱き合わせ)できれば、大きく先行できる。企業がドメインを登録すると、Google Workspaceの提案も受けるという仕組みを考えてほしい。同じコンセプトだが、利益率は低くなり、露出は増える。

ハイパースケーラーのマーケットプレイスは、より速い市場投入ルートである一方、独自のハードルもある。チェックリストを優先し、掲載されるように動くべきだ。ハイパースケーラーのクラウドマーケットプレイス経由の売上は、2030年までに1630億ドルに達すると予測されている。

より難易度が高い流通は、OpenAIやAnthropic、あるいは予算の大半を獲得している他のAI主導企業と、自社ソリューションをバンドルすることだ。SaaSプラットフォームにとって最大の論点は、もはや技術ではない。エンタープライズプラットフォームが数分で構築できることは証明されている。より大きな論点は、すでに持っている顧客基盤と、顧客との間にある文脈(コンテクスト)である。

パートナーシップ責任者にとって、流通は最もエキサイティングな機会である。バンドルし、利益率を設計し、文脈を活かしてより強いROIストーリーを創り出すことだ。

2. 経済性(エコノミクス)を押さえる

シート単価の価格設定は時代遅れになりつつある。従来のSaaSの価格モデルは「アクセス」を軸に作られてきた。AIは議論を「成果(アウトカム)」へとシフトさせる。

最も説得力のある例の1つがHarvey(法律業務向けAIプラットフォーム)だ。同社は、法務業務にかかるコストを基準に自らを位置づけた。ジュニアアソシエイトが法律事務所にとって年間20万ドル超のコストであり、AIがその業務の相当割合を削減または加速できるなら、価格に関する議論は変わる。(情報開示:私はAIおよびSaaSにおける収益創出型パートナーシップについて企業にアドバイスしており、Harveyは現在検討中の多くのパートナーシップの1つである。)

ベンチマークはもはやソフトウェアではなく人件費である。これは根本的に異なる経済モデルだ。同じ機会はあらゆる業界に存在する。どのビジネス課題を解決し、どの成果を生み出すのかを具体的に示すほど、顧客は投資する意欲を高める。顧客が気にするのは、AI機能がいくつあるかではない。どれだけの価値を創出できるかである。

3. 意思決定を押さえる

顧客が買っているのはAIモデルではない。生産性、労働力の代替、ワークフローの加速を買っているのだ。最大の賭けは、効率性と収益にある。

SaaS企業はこの20年、記録のためのシステム(systems of record)を構築してきた。次世代の勝者は、実行のためのシステム(systems of action)を構築する。AIはバリューチェーンの上位へと移動している。昨日は質問に答えた。今日はタスクを完了する。明日は推奨を行い、より一層、業務の実行まで担うようになる。

目標は、より多くのAIを構築したり、AI機能を追加したりすることではない。摩擦をなくすことである。顧客が求めているのは新たなツールではなく、より少ない意思決定と、より良い成果だからだ。

forbes.com 原文

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