満月を過ぎ、夜ごと欠けゆく月の出が遅くなる中、今週は惑星たちの輝きと銀河のきらめきの両方を楽しめる。7月7日には地球が太陽から最も遠ざかり、9日の日没後には金星がしし座の1等星レグルスと大接近し、11日の夜明け前には細い月と火星が共演する。この1週間の夜空の見どころをまとめた。
7月7日(火):地球が「遠日点」を通過
地球は7日未明、公転軌道上で太陽から最も遠い「遠日点」に到達し、地球と太陽との距離は約1億5210万kmまで遠ざかった。一方、地球が軌道上で太陽に最も近づく「近日点」では、両者は約1億4710万km離れている。遠日点と近日点の距離の差は、わずか3.4%にすぎない。
7月8日(水):下弦の月
月が夜半まで昇ってこないため、宵のうちは空が暗く、星空観察にもってこいの12日間が始まる。晴れてさえいれば満天の星空の下でキャンプをする好機だ。

7月9日(木):宵の明星と「獅子の心臓」が大接近
日の入り後に西の低空を見ると、春の星座として有名なしし座で最も明るい1等星レグルスと、明るい「宵の明星」の金星がわずか1度の距離で並んで輝いている。金星は地球の隣にある雲に覆われた惑星だ。一方、「獅子の心臓」の異名をとるレグルスは約79光年先にあり、高速で自転している高温の恒星である。

7月11日(土)~12日(日):細い月とおうし座、火星が共演
11日の夜明け前、東の低空で下弦の細い月と、おうし座のプレアデス星団(すばる)が大接近する。翌12日には、月と火星が並ぶ。火星の下にはおうし座の1等星アルデバランも見える。

なお、米ニューヨークでは11日と12日に、碁盤の目状に交差する大通りの東西方向に一直線に重なって夕日が沈む「マンハッタンヘンジ」と呼ばれる現象が見られる。
夏の天の川が見ごろ
北半球の7月はまだ太陽が地平線の下深くまで沈まないため、「真の闇夜」の時間帯はごく短い。それでも今週は珍しい条件がそろっている。月明かりがなく、空が最も暗くなる時間帯が、ちょうど天体観測に適した時間帯と重なるのだ。

もし街明かりの影響の少ない場所にいるなら、日が沈んでから約2時間後に外に出て南東の方角を眺めてみよう。目が暗闇に慣れるまで15~20分ほど待つ必要がある。少しずつ、淡い光の弧が見え始めるはずだ。それが天の川である。はるか遠くにある何十億個もの星々の光が重なって、白っぽい霞のように見えている。
今週の星座:わし座
この季節、夜空で最も見つけやすい星座のひとつだが、あまり知られていない存在がわし座である。暗くなってすぐに東の空に昇ってくる。主星は1等星アルタイルだ。「夏の大三角」を構成する3つの星のうち最も南側に位置するアルタイルは、こと座のベガ、はくちょう座のデネブと異なり、両隣にやや暗い星を2つ従えている。3つの星が描く特徴的な直線を手掛かりに探してみよう。

アルタイルは地球に比較的近い恒星で、わずか17光年先にある。自転速度は約10時間に1回転と極めて高速で、このため赤道部が膨らんでいる。つまり、アルタイルを眺めているとき、私たちは太陽とまったく異なる動きをする恒星を目にしていることになるのだ。これは、恒星がすべて太陽のような存在ではなく、むしろ全然違うタイプもあるという事実を思い出させてくれる。
夜空の今後の見どころ
7月14日に新月が今月最も暗い夜空を連れてくる。17日には毎年恒例の「ペルセウス座流星群」の活動が始まるので、実にぴったりのタイミングだ。同じ17日の日没後、月齢3の細い月が金星と共演する。そして月末の29日には、北米先住民の農事暦で「バックムーン」と呼ばれる満月が沈む夕日と入れ替わりに昇る。





