率直に言うと、1年前の私はAIに怯えていた。私の知る多くのリーダーがそうであるように、静かに、内密に、そしておそらく少し非合理的に恐れていた。
そこで私は、AIについて学べる限りのことを学ぼうと決めた。今年の春、SXSW Innovationに10日のうち9日を費やし、テクノロジストやイノベーターとの対話に浸った。Forbesのために専門家へ取材もした。研究を読み、未来学者や経済学者、創業者、教育者の話に耳を傾けた。3つのAIプラットフォームで実験を始め、危険性と落とし穴を扱った質の高いドキュメンタリーを2本観た(おすすめである)。
より深い知識を得た今、私はAIに対してより中立的な立場をとるようになった。希望と恐怖、その両方の可能性が等しく見えるようになったのだ。そして私は、急速に成長するこのテクノロジーによって、私たちの未来と子どもたちの未来がより暗くならず、より明るくなるよう、私たち全員が団結して情報を得て、関与し、行動を起こす必要があると信じている。リーダーは収益だけでなく、雇用、環境、社会への影響を踏まえたうえで、AIの使い方に関する倫理的な意思決定を行うために、さらに深く掘り下げなければならない。
しかしこの探究のなかで、AIへの恐れだけに過度に焦点を当てるのは誤ったアプローチだと気づいた。AIをめぐるもう一つの物語として、私たちは前例のない再創造の時代に入りつつあるが、ほとんどの組織や個人はそれに備えられていない、という見立てがある。この時代は、より思慮深く、革新的で、思いやりのあるあり方を選び取る機会でもある。
最近私は、Compassionate Leaders Circle Podcastで、ベストセラー作家でMetaの元「仕事の未来」部門ディレクターを務めたKelly Monahan博士と、Workhumanの最高ヒューマン・エクスペリエンス責任者であるKeyAnna Schmiedlを迎えて対談を主催した。当社の最高学習責任者であるSarah Feelyが議論を進行した。
私たちはAIの話から始めた。しかし最終的には、権力、教育、経済的不確実性、リーダーシップ、そしてルールが変わり続けるなかで有意義なキャリアを築くとはどういうことか、という話になった。
キャリア流動性の時代が到来した
数字を見てみよう。ベビーブーマー世代は、職業人生で平均しておよそ13回の転職を経験し、キャリアの章はおおむね6つに分かれていた。2025年以降に生まれるベータ世代にとって、キャリアの流動性は混乱ではない。それが当たり前になるのだ。問題は、私たちの制度がいまだにキャリアは直線的だと想定している点にある。
「仕事の未来」の専門家は、今日の子どもたちが20回以上の職に就き、複数の明確に異なるキャリアの章を経験する可能性があると予測している。より長い職業人生、技術的ディスラプション、AI主導の混乱、短い在職期間、「ポートフォリオキャリア」、起業、フリーランス、介護責任、経済的不確実性が相まって、再創造が例外ではなく日常になる未来を形づくっている。
ゲストのSchmiedlが指摘したように、ほとんどの教育システムは遅れをとっている。いまだに学生を最初の就職に向けて準備させているだけで、10回目の転機には対応していない。ほとんどの組織も、明日の再創造ではなく今日の役割に向けて従業員を育成している。そして多くのリーダーが、キャリアの中断を予想される現実ではなく例外として扱い続けている。
私の同僚でポッドキャスト共同ホストのFeelyは、仕事のなかで見いだされる目的とアイデンティティについて多く考え、書いてきた。彼女はキャリア流動性の課題をこう捉えた。「単に次の仕事に備える手助けをするという話ではない。複数のキャリアの章を通じて、一貫したアイデンティティ感覚を保てるよう支えることだ。仕事がこれほど速く変わるとき、人々に必要なのはスキルだけではない。自分とともに進化できる物語が必要なのだ」。さらに彼女はこう続けた。「多くのリーダーが見落としているのは、AIをめぐる不安は雇用だけの問題ではないということだ。アイデンティティの問題なのだ。人々はより深い問いを投げかけている。役割が変わったら私は誰なのか。私はどんな価値をもたらすのか。私はどこに位置づくのか。これはあらゆる年齢や段階の人に当てはまる」。
スキルギャップは、実は適応力ギャップである
労働力に関する調査によれば、スキル不足は雇用主にとって継続的な課題となっている。マッキンゼーは、企業の87%がすでにスキルギャップを抱えているか、今後数年以内に生じると見込んでいることを明らかにした。最近の人材調査でも、雇用主のおよそ4分の3が、必要とするスキルを備えた人材を見つけるのが難しいと報告している。業界を問わず、技術スキルとヒューマンスキルの適切な組み合わせを持つ候補者を見つけられず、重要ポジションが長期間空いたままになるケースが多い。
世界経済フォーラムのFuture of Jobs Report 2025によれば、雇用主は分析的思考、レジリエンス、柔軟性、リーダーシップ、社会的影響力をますます重視している。AI時代における最重要スキルの多くが、深い意味で人間的なものであることを示す証拠だ。ジョージタウン大学教育・労働力センターによれば、2032年までに高等教育後の訓練を受けた労働者が525万人追加で必要になる。問題は仕事の不足ではない。これまでになく速く変化する仕事に向けて、人々を制度が準備できるかどうかである。
将来の雇用には、AIリテラシーと人間の能力、技術的コンピテンシーと関係性の知性の双方が求められ、テクノロジーを活用しながらも深く人間らしさを保つ力が必要になる。
Schmiedlは対談のなかで、「私の最大の懸念の一つは、教育システムが十分速く適応し、人々にテクノロジーがどう機能するかだけでなく、組織が実際にそれをどう使っているかまで理解させられるかどうかだ」と述べた。
良いAIは、人間のつながりを減らすのではなく増やすべきである
Monahanは、あらゆるAIソリューションを導入する前に、すべてのプロフェッショナルが検討すべき実用的なチェックリストを提示した。
- 人々の仕事を速くするのか。
- 品質を向上させるのか。
- そして最も重要なのは、物理的な世界で他者とつながる時間を増やすために、人々を解放するのか。
この3つ目の問いこそ、次の10年でもっとも重要なリーダーシップの問いになるかもしれない。あまりにも多くの組織が、AIの成功を効率性だけで測っている。思いやりあるリーダーは、別の測り方をすべきだ。コーチングの余地を増やすのか。創造性、協働、問題解決、そして人間的なつながりを増やすのか。家族、友人、楽しみのための時間を増やすのか。
答えがノーなら、AIが正しい解決策なのかを問い直すべきだ。
「組織内の天才」をクラウドソースせよ
Schmiedlから得た洞察のなかでとりわけ気に入っているのは、組織内で「天才をクラウドソースせよ」という呼びかけだった。AI戦略は往々にして、現場の仕事から遠い経営層やコンサルタントによって設計される。しかし仕事に最も近い人々こそ、摩擦がどこにあるか、価値がどこで生まれているか、テクノロジーが本当に助けになり得る場所はどこかを正確に理解している。
思いやりあるリーダーシップとは、すべての答えを持つことではない。集合知が立ち上がる条件をつくることだ。不確実性の時期には、それがいっそう重要になる。うまくやり抜くリーダーは、何が起こるかを正確に知っているふりをする人物ではない。自分の人々とともに学ぶだけの好奇心を保ち続ける人物である。
マクロ経済の問題
Monahanは、多くのリーダーが疑いなく受け入れてきた物語に異議を唱えた。「これが常にAIの問題だとスケープゴートにすることはできない。ほとんどの企業が直面しているのはマクロ経済の問題だ」。インフレ、経済的不確実性、成長への圧力、株主の期待。AIは、組織がもともと検討していた意思決定の都合のよい説明になっている。
彼女はまた、なぜこの局面が以前の技術的ディスラプション(主にブルーカラー職に影響した)とこれほど異なって感じられるのか、その核心を突く観察も示した。「今回は、テクノロジーが高給のホワイトカラー職(ほかの職種も)を奪いに来ているのを目にしている。これは私たちが向き合わなければならないことだ。大学に行き、仕事を得て、STEMの学位を取った。AIが最も得意なことは何か。コーディングだ。今日、私は甥にコーディングの学位を取りに行けとは絶対に言わない」。
これは抽象論ではない。AIは、置き換えられている仕事の種類にかかわらず、現実の人々と家族に影響を及ぼしている。多くはサンドイッチ世代で、高齢の親の世話をしながら、子どもに何を伝えるべきか思案している。子どもたちは5年以内に自分が無関係になるかもしれないと感じている可能性もある。リーダーとして私たちには、効率の名のもとにそれを加速させるのではなく、その重みを真剣に受け止める道義的責任がある。
好奇心こそが未来のリーダーシップスキルである
対談が終わりに近づくにつれ、MonahanとSchmiedlの両者は同じテーマに繰り返し立ち返った。
必要なのは確実性ではなく好奇心である。専門性でもなく、コントロールでもなく、好奇心である。この瞬間をもっとも効果的に乗りこなしているリーダーは、自己利益をいったん脇に置き、権力を分かち合い、より良い問いを立て、驚かされることに開かれている。そのマインドセットは、どんな技術スキルよりも重要かもしれない。
逆説的に、恐れと不確実性が大きいほど、私たちは握りしめがちになる。自分のアイデアを守り、弱さを隠す。功績の分配をやめ、周囲の天才をクラウドソースすることをやめてしまう。しかし、この局面が求めているのはその逆である。不確実性の時代には、リーダーは握りを緩め、権力を分かち合い、好奇心を持ち、組織の人々の集合的な知恵を信じる必要がある。
20年後の仕事がどのような姿かを正確に予測できる人はいない。だが確かなのは、人々がこれまでのどの世代よりも多くの転機を経験するということだ。リーダーシップの役割は、不確実性をなくすことではない。主体性、自信、目的を持ってそれを航行できるよう、人々を支えることにある。
だからこそ私は、「仕事の未来」をめぐる議論はAIだけの話ではあり得ず、またそうであってはならないと考えている。人間が自らの物語を書き換え続けること、不確実性のなかでも自分を見失わずに進むこと、不快感を避けるのではなく向き合うこと、確実性を好奇心に置き換えること、エゴを謙虚さに置き換えること──それを支える議論でなければならない。次の章で成功するのは、すべての答えを持つ者ではない。可能性と未知、そして変化という不変のものに最も開かれている者である。
では、私たちは今、何をすべきなのか。
7月30日に開催する無料オンラインイベントThe Work on Purpose Summit: Designing a Meaningful Career in the Age of AIで、仕事の未来についての議論を続けよう。



