6月下旬、Samsung Display(サムスンディスプレイ)がiPhone Fold向けディスプレイの生産についてアップルの承認を得て、初回発注は300万台になると報じられた。その際、市場の見方は「アップルは慎重だ」というものだった。保守的ですらある、と。
アップルにとって、これは実績のない市場での第1世代製品であり、折りたたみ技術は問題が起きれば深刻になりやすい。そう考えれば筋は通る。
だが、もはやそうではないようだ。日経アジアの新たな報道によれば、アップルはサプライヤーに対し、折りたたみiPhoneを約1000万台生産できるよう準備するよう伝えたという。これは従来予測の700万〜800万台から上方修正され、わずか数週間前の「300万台」という数字の3倍超に当たる。
慎重? アップルはそんな言葉を知らないようだ。
iPhone Foldの大型ローンチを計画している可能性
1000万台がどれほど大きいかを示すと、サムスンのGalaxy Z Fold 8シリーズ全体──Ultra、Wide、そしてFlip 8を合算しても──生産目標は500万〜600万台にとどまる。日経の数字が正しければ、アップルは市場参入初年度に、単一デバイスでそのほぼ2倍を生産しようとしていることになる。
もっとも日経は、この生産計画が調整され得ることをサプライヤー側が織り込んでいると指摘する。その調整を左右するのは、新端末が買い手にどれだけ受け入れられるか(iPhone Airのように不評を買わないか)や、メモリーコストの高騰でアップルがiPhoneの価格を引き上げるかどうかだ。1000万台は「保証」ではなく「目標」とみるべきだろう。
日経報道のもう1つの注目点は、アップルとサプライヤーが、発売遅延の原因になっていたとされるヒンジ(折りたたみ機構)設計の問題解決で前進したという点である。



